「仮想通貨バブル」到来で“FX投資”に挑戦。凄腕トレーダーの“投資の鉄則”を破った結果…
『賭博黙示録カイジ』のスピンオフ『中間管理録トネガワ』の作者であるハッシー橋本が、漫画で稼いだカネで“怪しい投資”に挑む実録マンガ。一般の人が手を出しにくい投資を攻略して“億り人”になることはできるのか——。
やっぱりFXは難しい!!
特に、こんなバブル相場の真っ只中でロスカットを喰らうなんて、もう自分のセンスのなさにがっかりするばかり。
今回の敗因は、言うまでもなく自分のミス。いやね、わかってはいるんですよ。サーモン君が言う、「バカは3倍でロングしろ」って教えを守っていれば、こんな惨めなことにはなっていなかったはずなのに……。
この言葉は、まさに俺のような調子に乗りやすいバカのために用意された鉄則なんだと、今になって痛感しています。
事実、ちゃんとサーモン君の言いつけを守っていた人たちは、このバブル相場で爆益を叩き出しているはず。そんな彼らの成功を目の当たりにすると、もう羨ましさを通り越して、自分自身の不甲斐なさに苦笑いしか出ません。
この反省を踏まえ、レバレッジを見直すことにしました。現在、5倍に設定しています。いやいや、ここで潔く3倍に戻さないあたり、まだスケベ心を捨てきれていないのが可愛いでしょ。
とはいえ、ビットコイン相場は一進一退。波に乗れている人たちが目の前にいる中で、私は微増をなんとか積み上げているだけの状態。手堅くいこうと思っても、どうにも心が追いつかない。
そんななか、注目しているのがリップル。これが、噴き上がっているんです!!
まさに「バブル相場そのもの」といった上昇っぷりをみせています。
でも、悲しいことに……なんと俺はその波に乗れていません。
リップルが上昇し始めた頃、俺は早々に利確してしまいました。「ちょっとの利益でも確保しておこう」なんて、弱気になった自分が恨めしい。
そしてその後の噴き上がりを指を咥えて眺めるだけという状況に……。
こんな相場、もう嫌だ。こんな自分も嫌だ……。
FXというものが、いかにメンタルを削るギャンブルなのか、今回で改めて思い知りました。相場の大きな波に乗ることを楽しむ反面、その波が自分のミスで手の届かないところに行ってしまったときの虚しさは言葉にできません。
正直なところ、バブル相場ですらここまで心をかき乱されるのだから、普段の相場ならもっとダメージを受けるでしょう。資金管理やルールを徹底できる強いメンタルがなければ、FXを続けるのは本当に厳しいものがあります。
俺のようにメンタルが強いタイプでも持たないので、やはりここは素直に現物取引に専念したほうがいいのかもしれません!
地道にコツコツ、現物で積み立てていく。これが一番平和で、長続きする方法なのかもしれないと、今さらながら思います。
皆さんも、FXをやるときは心して臨んでくださいね。このバブル相場でさえ傷つく自分がいるという現実を、忘れないでほしい。
次回こそ、少しでも報われた話をお届けしたいものです。
漫画・文/ハッシー橋本愛知県出身の漫画家。パチンコ・パチスロ漫画を中心に活躍し、‘15年より月刊ヤングマガジンで連載を始めた『賭博黙示録カイジ』のスピンオフ『中間管理録トネガワ』が大ヒット。サウナとビールの愉悦を描いた『極上!サウナめし』はサウナ好き必見の一冊 Twitter @hashimotosan84
第百七十四話 負進
リップルが高騰中!しかし…
FXはメンタルを削るギャンブル
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