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「25歳で武道館を借りてディスコに」「素人なのに“帯のラジオ番組”DJに」乱一世74歳の“波乱に満ちた”半生

与えられた仕事を投げ出す気力がなかっただけ

与えられた仕事をやっただけ

海外ロケの様子

ーーナレーターの才能がそこで開花したと。 乱:もともと僕はテレビに向いてないなとは思っていたんですよ。いろいろな人の話を聞いても好きなことしゃべれないし、せんだみつおさんのように開き直って自分をさらけ出さないと売れないんだろうなって思っていたし。 そんなとき、別のラジオのレギュラーが終了したタイミングで、焦ったマネージャーがテレ朝に駆け込んで仕事を取ってきてくれて。 それが『トゥナイト』。最初はナレーターとして入ったんです。そのうち頼まれてリポーターをやるようになりましたけど、相続税や土地税制のリポートとか固いテーマのリポートを主に担当してました。 38、39歳の頃でしたね。『トゥナイト』では「誰に面白がってもらうか」というより、目の前の題材に肩の力を抜いて自分なりに向き合えばいいんだ、ということを教わりました。 ーーそういう意味では真面目だったんですね。 乱:真面目というか、与えられた仕事を投げ出してまで別のことをする気力がなかっただけですよ(笑)。 言ってみれば、あっちのラーメン屋の皿洗いよりこっちの牛丼屋の皿洗いのほうが時給が高いし、キレイなお姉ちゃんも来るし、みたいな。自分にとっては単にそれだけのことだったんです。 <取材・文/中村裕一 撮影/山川修一> 【乱一世】 ’50年、東京都生まれ。ラジオ番組『ザ・パンチ・パンチ・パンチ』でデビュー。伝説の深夜番組『トゥナイト』『トゥナイト2』のリポーターとして一世を風靡しただけでなく、『噂の!東京マガジン』『愛の貧乏脱出大作戦』『東京フレンドパーク』『なないろ日和!』など、さまざまな人気番組のナレーションを担当
株式会社ラーニャ代表取締役。ドラマや映画の執筆を行うライター。Xアカウント:@Yuichitter
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