清掃員が見た驚きの光景。ドアを開けると「まるで“夢の国”で」思わずホッコリ
清掃員はオフィスや病院、ジム、個人の自宅など、日々さまざまな場所を訪れる。そこで過ごす人たちの生活を覗き見することになるが、ときには、予想外の光景に出くわすことも……。今回は、2人の清掃員のエピソードを紹介する。
かつて清掃員として働いていた田中良二さん(仮名・30代)は、ある日、特殊な部屋の清掃依頼を受けたという。
「清掃員として働いている中で、特に印象深かったのが、“ディズニーランド”がテーマの部屋でした」
部屋の持ち主は“クリエイター”だった。新天地での活動のために引っ越すことになり、創作活動の源となっていた部屋を片付けることにしたのだとか。
「ドアを開けた瞬間、まるで“ディズニーランド”の一部をそのまま切り取ったかのような光景に息を呑みました」
壁一面にはミッキーやミニーのポスターが貼られ、天井にはティンカーベルの模型が吊り下げられていた。また、部屋の中央には、“イッツ・ア・スモールワールド”を思わせるセットがあったそうだ。
「ボタンを押すと音楽が流れて、小さな人形たちが踊り出すという感じで思わずウキウキしました」
リビングルームには、数えきれないほどのぬいぐるみが並び、一つひとつにネームタグが付けられていた。
「購入日や思い出が丁寧に記されていて、ミッキーに出会った“特別な日”に綴られたメッセージに心が温まり、つい読み込んでしまいました」
そして、キッチンスペースもまた、驚きにあふれていたという。
「ディズニーキャラクターが描かれた食器が並び、冷蔵庫にはキャラクターのプリントが施されたケーキやお菓子がぎっしり。キッチンマットやエプロンまでもがディズニーで統一されていました」
田中さんは、ディズニーグッズのほこりを丁寧に払いながら、運送用の箱に分けて梱包した。
「夢が詰まった品々をトラックに積み込み、お手伝いできたことをうれしく思いましたね」
清掃の依頼主が子ども向けのクリエイターであることを知った田中さん。作品を通して多くの子どもたちが夢と希望を抱いている姿を想像し、温かい気持ちで作業ができたそうだ。
ドア開けた瞬間、まるで“夢の国”だった
心温まるメッセージに感動
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2016年よりライター活動を開始。出版社にて書籍コーディネーターなども経験。趣味は読書、ミュージカル、舞台鑑賞、スポーツ観戦、カフェ。
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