恋愛・結婚

浮気をして妻に責められた夫の“強烈なカウンター”。スマホ画面を見せられた妻が「言葉を失った」ワケ

翌朝、夫のほうから明るく「おはよう!」の恐怖

変わらない夫の態度 しかし、なぜその不倫現場が撮影されており、しかも夫がその動画を持っていたのかが最大の疑問。 「本当にそこの意味がわからず、私はパニクっていました。自分が追求する側だったはずなのに一気に攻守が逆転してしまっていたし、中山君との関係は完全に証拠隠滅していたはずなのにバレてるし。  でも事実として夫は私の不倫を知っているわけだから、離婚を切り出されるんじゃないかとか、そういう思考が一気に頭のなかをぐちゃぐちゃに駆け巡っていましたね」  さらに恐怖だったのが、そのときと翌日の夫の対応だったんだとか。 「その動画を見せてきたときは無言の無表情で、私が茫然としていると、そのまま寝室に行って一人で寝始めたんです。で、翌朝起きたら夫のほうから『おはよう!』って明るく声をかけてきて、昨日のやりとりがなかったかのように、自然にいつもどおり振る舞ってきたんです。なんかもうサイコホラーですよね(苦笑)」

夫の親友が語った真相、そして驚くべき全ての黒幕

 カヲリさんは中山さんに連絡を取り、全ての真相を知ることに。 「中山君に電話をすると、悪びれもせず、あっさりと全部洗いざらい教えてくれました。……全ての黒幕は夫だったんです。中山君によると、夫はもともと生粋のNTR(寝取られ)フェチで、自分の出張のときに私を誘惑して、寝取った一部始終を隠し撮りしておいてほしいって、中山君に頼んでいたそうです。夫はその動画をどこかに流出させるとかではなくて、自分のセルフプレジャー用に保存していたみたいです」  中山さんいわく、大学生時代にも夫から依頼されて、当時の彼女を浮気寝取りしたことがあったそう。余談ですが、中山さんは「親友から依頼されたことを実行しているだけ」というスタンスのため、まったく悪気はなさそうだったとのこと。 「いまでも私たち夫婦は離婚していません。その後、ヤブヘビになるのが怖くて私からは中山君とのことは口に出さないし、夫もほじくり返さないので、何事もなかったように普通に結婚生活が続いています。  たぶんですけど、私が夫の遊びを責め立てなければ、夫はその動画の存在は一生、私に言わないつもりだったのかもしれません」  夫の遊びを責めたカヲリさん自身が実は不倫しており、しかしその不倫は夫が仕組んだことであり、不倫相手の友人はすべてを知ったうえでカヲリさんを誘惑して盗撮していた――“登場人物、全員悪人”というエピソードでした。 <文/堺屋大地>
恋愛をロジカルに分析する恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラー。本連載意外に『SmartFLASH』(光文社)でドラマコラム連載、『コクハク』(日刊現代)で芸能コラム連載。そのほか『文春オンライン』(文藝春秋)、『現代ビジネス』(講談社)、『集英社オンライン』(集英社)、『週刊女性PRIME』(主婦と生活社)、『女子SPA!』(扶桑社)などにコラム寄稿。LINE公式のチャット相談サービスにて、計1万件以上の恋愛相談を受けている。公式SNS(X)は@SakaiyaDaichi
1
2
【関連キーワードから記事を探す】