思わぬガジェットで浮気がバレる!? 恋人や家族と情報を同期するリスク
―[デジタル四方山話]―
フィットネストラッカーは、活動量計とも呼ばれ、腕や衣服などに装着し、歩数や睡眠時間、心拍数などを計測するデバイスだ。最近流行りの健康志向と共に、ユーザーが急増中。自身の健康を把握し、問題がある場合はいち早く検知できるのがウリだ。
常に体の状態を記録しているので、万一の時にその人の状態を推測することができる。例えば、2018年10月、ニューヨークタイムズには殺人事件が起きた時刻をフィットネストラッカーの情報から把握し、犯人を逮捕した記事が掲載された。ほとんど海外の事例だが、ほかにも事件解決に役立ったケースが複数報告されている。
逆に、事件がなかったことを証明することもあった。
2015年、アメリカのペンシルバニア州で警察に通報があり、ある女性宅に30代の男性がブーツを履いて家に侵入し、寝ていた自分に暴行をしたというのだ。家の中にはウォッカやナイフが転がっていたが、家の周囲にはブーツの跡がない。そこで警察はフィットネストラッカーの情報を確認したところ、寝ていたという時間に彼女が歩き回っていることが判明。嘘をついていたことがわかり、彼女は告訴されることになった。
フィットネストラッカーと浮気の有無の関係は?
An Ex Boyfriend once got me a Fitbit for Christmas. I loved it. We synched up, motivated each other… didn’t hate it until he was unaccounted for at 4am and his physical activity levels were spiking on the app wish the story wasn’t real. https://t.co/npRkLJYYz0
— Jane Slater (@SlaterNFL) 2019年12月5日
彼女のツイートを皮切りに恐ろしいツイートが次々と投下されることになった。自分も夫の不倫を見つけたとか、元夫が60秒間とか90秒間、身体活動レベルが急上昇したことを報告したのだ。おそらくは60秒もしくは90秒の下りは、不倫ではなくソロ活動だと思われるが、ともかくフォロワーを爆笑させることになった。 なかには、彼には理由があったに違いないという人もいた。 「彼は眠れずにドライブに行き、巣から落ちた鳥の赤ちゃんを助けるためにクルマから出たら、クルマが動き始めてしまい、2分間追いかけ、戻ってきたら鳥の赤ちゃんが死んでいて、10分間泣き叫んで転げまわったのだろう。悲しい夜だ」 この無理のある援護射撃は2件リツイートされ、いいね!が27件付いた。 フィットネストラッカーで健康を管理するのはいいが、全データを公開・共有するのは思わぬリスクもあるということは、特に男性諸氏は覚えておいたほうがよいだろう。お酒を毎晩飲むため、20年前にIT・ビジネスライターとしてデビュー。酒好きが高じて、2011年に原価BARをオープン。2021年3月には、原価BAR三田本店をオープンした。新型コロナウイルス影響を補填すべく、原価BARオンライン「リカーライブラリー」をスタート。YouTubeチャンネルも開設し生き残りに挑んでいる
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