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都知事が騒ぐほど自販機は電気を食うのか?

― [やりすぎ節電]トホホ白書【2】 ―
やりすぎ節電‐自販機

消灯してても「販売中」で、しっかり「節電中」であることを利用者にお知らせするステッカー

石原都知事に「ムダな電力」と一方的に批判された自販機も節電真っ最中。全国清涼飲料工業会によると、「今夏の東京電力管内における最大使用電力を前年比25%以上削減すると、業界で合意し実行しています。以前から夏のピーク時(13~16時)は冷却運転を止めていましたが、さらに時間を拡大し9~20時に輪番で冷却機能を停止しています」。都知事発言とは関係なく、「業界として最大限の社会的責任を果たす」意味で高い目標を設定したというが、すでに達成ってことは意外と楽勝だった? 「いえ、無理はもちろんしてます。実行のために費やした労力や費用は相当なものですよ」(同工業会) 33%削減を実施する日本コカ・コーラがその苦労を明かす。 「輪番制の設定を行うのはすべて人海戦術です。一方で自販機オーナーさんにもご説明して了解を得なければならない。それが当社だけで25万台分です。また、節電告知用のステッカーやポスターの製作、自販機のタイマー設定をするためのコンピュータソフトの検証などを通常業務と並行しながら、フル稼働で2か月強で行いました」 ◆実はこの10年ほどで約7割も節電してた!  そうまでして削減せにゃならんほど、自販機は電気使ってたのか。 「さまざまな技術革新により、実はこの10年ほどで約7割の消費電力を削減するなど節電の努力はしてきているんです。夏場の消費電力は1台につき約300W(消灯時)で、エアコンの半分ほど。さらに冷却停止時は17Wしか使っていません」(同社)とはビックリ。都知事はそんなこと知らずに言ってたんだろうなあ。 「PR不足もあったと思います。企業として(節電のために)やれることをやるのは使命ですが、同時に猛暑のさなかに冷たい飲料を提供することも使命なわけで……。また自販機を消灯すると夜道が不安という声もあり、今後どう対処すべきか考えていきたいですね」
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