ピーク時ではないのに…夜の街灯を減らす必要はあるのか?
―[[やりすぎ節電]トホホ白書]―
― [やりすぎ節電]トホホ白書【1】 ―
節電節電で夜道も暗い今日この頃。が電力需要の少ない夜に街灯を消すことに、そんなに意味があるのだろうか。サマータイムって本当に節電効果があるのだろうか。そんな節電に関する素朴な疑問を検証します!
折からの節電対策で、夜道を照らす街路灯も絶賛減灯中だ。街を歩くと妙に暗い場所があったりするし、クルマを運転していてヒヤッと感じることも。実際、どの程度の消灯をしているのか尋ねたところ、「東京電力管内にある国道の道路照明の5割弱」(国交省道路局国道・防災課)、「都道の15%程度」(東京都建設局道路管理部保全課)、「区内にある区道の約20%」(千代田区)、「トンネル減灯区間を含め、首都高全体の約75%」(首都高速道路広報室)とか。交差点付近は原則、消灯していないので、場所によっては前述の数字以上に灯りが少ないケースもある。
東電の「でんき予報」とかを見ても、夜間は電力に結構余裕がある様子。なのに消す必要あるの?
「政府の節電実行基本方針にもあるように、電力消費のピークタイムは20時まで。でも道路灯は周囲の明るさを感知して点灯する仕組みなので、ピークタイムを外して点灯させるといった運用が難しい。現状、消灯している街路灯はブレーカーを落としている状態なので、一斉に手動で点灯や消灯を操作するとなると、数万人単位の動員が必要になり、現実的ではない」(国交省道路局国道・防災課)
都道や区道の街路灯の仕組みも同じようなものだという。
◆利用者の要望次第で点灯すると言うけれど
とはいえ、東電の電力消費グラフなどによれば、実際のピークタイムは13~16時あたりで、前提となる時間設定自体が的外れな気もするが、「ピーク時間帯以外も節電に取り組み、全体的な電気使用量を控えるよう意識することが重要」(東京都建設局道路管理部保全課)との回答も。まあ、わからなくもないけど、安全のために街路灯はつけたほうがよいのでは?
「利用者から要望が寄せられた場所については現地を確認し、必要に応じて再点灯しています」(国交省道路局国道・防災課)
要はどの道路も、当面は利用者の声に個別対応しながら、場所ごとに再点灯を検討する方向のようだ。「幅員の狭い道路では、防犯や安全を考慮して消灯していませんし、住民の皆さんの改善要望についても柔軟に対応します」(港区)なんて声もあるから、不安を感じたらまずは相談してみよう。でも、その道路がどこの管轄かなんて、普通は知らないよねえ……。
―[[やりすぎ節電]トホホ白書]―
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