更新日:2011年10月21日 15:32
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“恐い迷信”は神社仏閣のプローモーション目的で生まれた!?

◆お盆の迷信は神社仏閣の宣伝目的で生まれた!?  お盆にまつわる迷信が多いのはなぜだろうか。オカルト研究家・山口敏太郎氏によると、2つの理由があるのだそう。 「一つは暑さしのぎです。怖い話をするとゾクッとする、暑さを忘れると言いますが、昔の人たちにとって、夏の迷信や怪談は実際にクールビズみたいなものだったんです。怪談話を100話語り終えると、本物の妖怪が現れるとされる『百物語』にも、そのような機能があったんでしょうね。そしてもう一つの理由は、『神社仏閣のプローモーション』だと見ています」  それは一体どういうこと? 「『川や海で泳ぐと死ぬ、河童に足を引かれる』という迷信は、お盆は遊ぶなということ。また『お盆に漁に出ると船幽霊が出る』という迷信もありますが、これはお盆に仕事をするなということです。そういった迷信で人々を休ませ、お墓参りに向かわせることで、人々の信仰心をより強くする狙いがあったのではないでしょうか。例えば『お盆の赤とんぼには先祖が乗っているので捕まえてはいけない』という迷信も、仏教の不殺生の教えを広めるものでしょう」  さらに「信仰を広める以外の狙いもあったはず」と山口氏。 「お盆のお寺や神社ではお祭りなどの『興行』を積極的に行い、賽銭を集めます。そして門前町や出店の売り上げも、リベートとして懐に入ることになります。つまりお金を集めるためにも、お盆は重要な書き入れどきで、そこで迷信が利用されていたと思うんです。そこで私は『神社仏閣が日本初の広告代理店だ』と言っています(笑)」 【山口敏太郎】 オカルト研究家・作家、漫画原作者、ライターとして妖怪、都市伝説、UMA、怪談、心霊スポット、UFOなどの分野で活動。近著に『本当にいる「宇宙人」完全ファイル』 ― 真夏の[都市伝説]を科学する【13】 ―
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