いったい「関東連合」とは何者なのか?
10月1日から東京都でも施行される「暴力団排除条例」を目前にして、またもや「関東連合」の名前が取りざたされた。
9月12日、警視庁麻布署は東京・六本木のクラブ「フェリア六本木」で知人男性を殴りけがをさせたとして、傷害容疑で暴走族「関東連合」の元リーダー川名毅容疑者(40)を逮捕。川名容疑者は同クラブの支配人とされ、元横綱・朝青龍が引退するきっかけとなった殴打事件の被害者でもある。
ところで、「関東連合」とはいかなる団体なのか?
「元暴走族」「愚連隊」などとも称されているが、その成り立ちは? 80年代に所属していたという関東連合OBに話を聞いた。
「‘75年に都内の複数の団体で構成された暴走族の連合体を『関東連合』と名乗っていた……」
一般の人がイメージするいわゆる暴走行為のみをする集団だったが、転機は90年代だったという。道路交通法が改正され、大規模な集団暴走行為が難しくなった。そこから関東連合を構成していた暴走族が廃れ、弱体化した。
「それにともない、自然と集団が少人数化した。タテ社会が嫌だという奴がでて、パンチパーマや特攻服が嫌だという奴が現れた。そしてアメカジスタイルでチーマーと名乗る、“横の繋がりで生きる”愚連隊となった。ちょうど捕まった川奈の世代がそのハシリだよ」
その実態とは?
「俺らの世代は単なるバイクに跨っていた『暴走族OB』。でも、下の世代はヤクザとは言わないけど、ヤクザみたいなことをしていた集団と考えていい。ケンカもするけど、商売もする。でも誰かが統率していたわけじゃなく好き勝手。俺らの時みたく、組織としてまとまっていたわけじゃぁない」
聞けば今は、ヤクザの幹部、芸能プロダクション経営者、芸能人、総会屋、AVプロダクション、クラブのオーナー、会社の役員、大手代理店の社員もいるという。
9/27発売の週刊SPA!「関東連合VS警察 仁義なき闘い」では、本記事の関東連合OBほか、現役関東連合、暴力団、警察関係者を取材。胸中を激白してもらった。
取材・文/高木瑞穂
今は単なる先輩後輩のネットワークであり、ヤクザのように事務所を構えている「組織」ではない。
「それらの人脈を使い、さまざまなビジネスをして、業界を牛耳るまでになっているヤツもいる。どの世代のヤツも『元関東連合』というプライドを持っていて、何かあればすぐにひと肌脱ぐ、“真面目さ”を持ってるのが強みだよね」
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