居抜き店舗を仲介する「中国エステ転売屋」とは?
庶民は一向に景気上昇を実感できぬまま。しかし、それをあざ笑うように懐を肥やす人々。その周りにはその「甘い汁」を吸おうと魑魅魍魎が跋扈、裏稼業の面々だ。彼らはどういった人間に寄生しカネを稼ぐのか、追った!
◆店舗の居抜き売買を仲介。適正価格も自身で判断<中国エステ転売屋>
中国エステ店の浮き沈みは激しい。1年で3回リニューアルした店も商売の町・大阪では珍しくない。そこに目をつけたのが今回のエステ転売屋を副業とする織田健司氏(仮名・50歳)だ。
織田氏は中国人エステでは珍しい日本人オーナー。しかも、中国人の人脈に太いパイプを持っている。
「大阪では賃貸契約で、テナントを解約する場合は3か月前の告知を義務付けている。ただ、中国人は契約違反して本国に高飛びされかねない。そんなリスクを回避したいのが不動産屋の本音。居抜きのまま名義変更で解決できるならそうしたいから転売屋を始めた」
適正価格は氏自身で判断。実際に備品を見て、店舗を手放す中国人女性オーナーを説得する。買値は0~500万円に氏の手数料が上積みされる。
「金額を決めて実際に売り主と買い主を会わせると急に中国語で相談を始め、俺抜きで交渉を始めることがある。『買い主が買わない。キャンセルした』と言いつつ、裏交渉で俺への手数料の支払いを拒もうと目論む。だから『裏切った場合はこっちは筋を通す』と脅し、警察への通報を匂わせる。中国エステはしょせん裏風俗。ビザを持っていようがパクられればビザの更新は不可、数年後には本土に帰国だ。彼女たちの最終目的は日本永住。国籍を日本にするつもりで働いている女も多いんだ」
氏はこの1年で10軒を転売。ときには200万円も利益を出した。
<1回の手数料最高額/200万円>
この稼業は中国人エステ嬢の月給が鍵を握る。彼女たちの月給は平均して60万円。数百万円貯めればオーナーになってさらに儲けられる。その“野望”の隙を狙う
― [裏稼業の給料]公開 2014年版【2】 ―
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