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“裏風俗”中国人エステの実態。日本人女性も働いている…

 日本で働く外国人の数は年々増え続けており、’18年の時点で約146万人。その働き方も大きく変わってきている。鋭いビジネスセンスで財を成す人から、違法ビジネスに手を染める人まで、さまざまな立場からその実態に迫る! 今回は違法ビジネスでちょっと変わった現象が起きていることをリポートする。
中国人エステ

※写真はイメージです

中国人エステで働く日本人が増えている!?

「あのコ、同じ店の日本人のコ」  東京郊外の派遣型中国人エステで働くハルビン出身のテイさん(42歳)が指さしたのは、自転車で疾走する30代後半くらいの女性だ。日本人がなぜ中国人エステで働くことに!? 「ソラちゃん(日本人女性の源氏名)、借金のために働いてるテ。前は日本人の店にいたけど、年取って客がつかなくなって。ウチのほうがお客は多いカラ。移動時間かかると稼げないから自転車ネ」  テイさんが働く店は、いわゆる「基盤店(本番ありの店を指す隠語)」。裏風俗だ。本当にマッサージだけの「健全店」を除けば、一般的な中国人エステは70分1万2000円ほどで手コキが相場だ。しかし、テイさんの働く店は本番ありの60分9000円(女性の取り分は半分程度)。割が悪そうだが、こうした「基盤店」は格安で本番行為ができるためカネのない日本人男性客が多く来るため、稼げるのだという。  ただ、最近の中国人エステ業界(主に手コキサービスの店)は「全然若いコが集まらない」(テイさん)らしい。というのも、ここ数年、留学生などが働きたがらないのだ。大きな要因は、中国の経済発展で「苦学生」が減り、不法就労のリスクを負ってまで風俗で働かなくなったこと。さらに若くて見た目がいいコはクラブのホステスなど(これも不法就労だが)、楽に稼げる店に行く。  残っているのは、キャリアの長い中国人女性ばかり。そんな中、人手不足解消のために日本人女性も募集し始め、結果、「中国人エステの日本人嬢」が密かに増えた。ただ、テイさんが働く「基盤店」は裏風俗ゆえに、ビザの種類不問で雇う。そのため「援交」的に働きにくる若い中国人もいるという。 「昔はみんな中国に子供がいたり、生活のために頑張ってた。でも今のコは、短期ビザで入国して、日本は物価安いダカラお小遣い稼いで買い物して帰る。遊びね」  若さで客がつく「年少組」に比べ、テイさんくらいの年になるとハードサービスが必須となる。そしてそれは日本人店で稼げなくなった日本人嬢も同様だ。「ソラちゃんも私と一緒、生活のため。とても頑張ってるヨ」  テイさんにとっては、遊び感覚の若い中国人よりも、日本人のソラちゃんのほうが「仲間」なのだ。中国の経済成長と日本人の貧困化が国境を超えた不思議な連帯を生み出している。 <取材・文/週刊SPA!編集部> ※週刊SPA!10月21日発売号「裏外国人ビジネスの流儀」より

週刊SPA!10/29 号(10/21発売)

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