「プロレスラーという夢をまだ追い続けている」全日本プロレス最年少三冠王者・宮原健斗【最強レスラー数珠つなぎ vol.2】
「最強レスラー数珠つなぎ」――毎回のインタビューの最後に、自分以外で最強だと思うレスラーを指名してもらい、次はそのレスラーにインタビューをする。プロレスとはなにか。強さとはなにか。この連載を通して探っていきたい。
この連載を始めるに当たり、必ずいつか名前が挙がるであろうと確信していた選手の名前が、2回目にして挙がった。全日本プロレス最年少三冠王者・宮原健斗。
漫画『SLAM DUNK』にこんなシーンがある。スポーツ誌の女性編集者が、新米編集者に聞く。“王朝”山王工業の河田雅史をどう評価するか? 新米の答えは、「大っきくてウマい」。素人丸出しの答えに女性編集者の怒りを買うのだが、宮原の試合を初めて見たとき、この言葉が脳裏をよぎった。186センチという長身にも関わらず、凄まじいスピードとテクニック、そして爆発力を持つ。今回は、“大っきくてウマい”宮原の強さの秘密に迫りたい。
――佐藤光留選手のご指名です。「こんなに追い風が吹いている人を見たことがない」とのことですが、ご自身ではどう思われますか。
宮原健斗(以下、宮原):全然まだまだですね。もっと大きな嵐を起こせるようにしないと、世間は動かないです。あと千倍くらいです。
――以前、インタビューをさせていただいたとき、ドライなかただなと感じました。昨年、潮崎豪選手らの大量離脱があったとき、「情はなかった」と。
宮原:プロレスラーとしては、情とかそういうものに重きを置いていないですね。あくまでブレないようにしていました。プロレスラーという夢を僕はまだまだ追い続けているので、その夢に対してピュアなままでいたかったんです。
――ほかにドライなところとして、「プロレスラーが嫌い」と(笑)。
宮原:そうですね、私生活ではまったく絡まないです。プロレスラーが近くにいると、どうしてもスイッチが入ってしまうんですよ。スイッチのオンとオフを大事にしているので、プロレスラーといても楽しさは感じないです。
⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1209741
――プロレス観を熱く語ったりもしないですよね。
宮原:大事なポイントで言おうと思っているので。無駄打ちはしたくないんです。
――このインタビュー、無駄ですか(笑)。
宮原:そういうわけじゃないですけど(笑)。いろんなものが高まったときにマイクで言うとか。そのときにお客さんが賛同してくれればいいだけで。まあ、自己プロデュースですよね。プロレスラーとして、僕はそういう性格なんでしょうね。
――自己プロデュースということだと、Twitterで毎日、自撮り写真をアップして“自撮り王子”と呼ばれています。でも、プライベートは謎な感じがするんですよね。
宮原:僕のプライベートはファンタジーです(笑)。ディズニーランドと一緒ですよ。ミッキーマウスのプライベートって分からないじゃないですか。そういう存在でいたいんです。
尾崎ムギ子/ライター、編集者。リクルート、編集プロダクションを経て、フリー。2015年1月、“飯伏幸太vsヨシヒコ戦”の動画をきっかけにプロレスにのめり込む。初代タイガーマスクこと佐山サトルを応援する「佐山女子会(@sayama_joshi)」発起人。Twitter:@ozaki_mugiko
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■【カーベル presents 全日本プロレス in 両国国技館】 東京・両国国技館
【開催日】2016年11月27日(日)
【開場時間】13時30分
【開始時間】15時00分
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