なぜお金が増えないのか。心の安全装置(リミッター)を外す方法<魂が燃えるビジネス>
―[魂が燃えるメモ/佐々木]―
いまの仕事楽しい?……ビジネスだけで成功しても不満が残る。自己啓発を延々と学ぶだけでは現実が変わらない。自分も満足して他人にも喜ばれる仕事をつくる「魂が燃えるビジネス」とは何か? そのヒントをつづる連載第43回
「お金が欲しい」と思わない人はいません。いきなり身も蓋もありませんが、お金があれば大抵の物は手に入りますし、お金がないと生活のあらゆる面で不都合を感じます。自給自足の生活でも始めない限り、子供の頃のお小遣いやお年玉から始まって一生、私たちはお金と無縁でいることはできません。
しかし、お金があればあるほど幸せかというと、そうとも限りません。大阪大学の調査によると、世帯所得150万円以下の幸福度は低く、所得が上がるにつれて幸福度も上昇していきますが、それも500万円で頭打ちになり、1500万円を超えると反対に低下していくそうです。
お金が足りなくて困っていると「お金があるのに不幸なんて信じられない」と考えてしまいがちです。しかし、思い出してみれば、身の回りでそんな話を聞いたことがあるはずです。
たとえば私が身近で聞いた話だと、「近所の有名な資産家が、節約のために毎日油揚げしか食べずにいたら、栄養失調で病院に運ばれて入院した」というものがありました。病院や美容院は噂の宝庫です。こういう話はすぐに広まります。
また所得が増えると、周りの目が気になってくることがあります。それで思わずマンションや自動車、子供の学校などで見栄を張ってしまい、裕福そうに見えて家計は火の車、といったケースは珍しくありません。
では、手元にある大金を使わずにいると、どうなるのか。もちろん規模にもよりますが、死ぬ前から相続争いが始まったりします。自分の血を分けた子供たちが、自分の遺産を巡って争う姿を見せつけられるのは、やりきれない苦しみでしょう。
なんだか、お金の悪口ばかりになってしまいましたが、「不幸や争いの種だから、お金なんて持たないほうがいい」というのも、また極端です。大学の調査を見ても明らかなように、貧困もまた不幸を招きかねません。
お金を増やそうと思った時に、大切なのは「お金の使い道」です。使いすぎも、溜め込みすぎよくありません。宝くじなどでいきなり大金を手に入れると、金銭感覚がおかしくなって身を持ち崩し、資産どころか借金まで抱えしまうことすらあります。実際にみずほ銀行では1000万円以上の高額当選者に対して、『その日から読む本 突然の幸福に戸惑わないために』という冊子を配布しています。
誰もがお金を欲しいと思っています。それなのに、なぜお金はなかなか手に入らないのでしょうか。それは、大金という莫大なエネルギーが流れ込むことで、自分の人生がクラッシュするのを避けるためです。
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コーチャー。自己啓発とビジネスを結びつける階層性コーチングを提唱。カイロプラクティック治療院のオーナー、中古車販売店の専務、障害者スポーツ「ボッチャ」の事務局長、心臓外科の部長など、さまざまな業種にクライアントを持つ。現在はコーチング業の傍ら、オンラインサロンを運営中。ブログ「星を辿る」。著書『人生を変えるマインドレコーディング』(扶桑社)が発売中
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