韓国ゾンビ映画『#生きている』の主人公が諦めなかったわけとは
―[魂が燃えるメモ/佐々木]―
いまの仕事楽しい?……ビジネスだけで成功しても不満が残る。自己啓発を延々と学ぶだけでは現実が変わらない。自分も満足して他人にも喜ばれる仕事をつくる「魂が燃えるメモ」とは何か? そのヒントをつづる連載第217回
韓国映画『#生きている』は、主人公ジュヌがウイルスのせいでゾンビが溢れる状況から生き延びようとします。ゾンビ映画の舞台といえばショッピングセンターが定番ですが、『#生きている』では自宅のマンションに立てこもり、SNSやドローンを使って活路を開いていきます。
ゾンビ映画では状況に絶望して自殺を選ぶことがありますが、ジュヌは最後まで諦めずにもがき続けます。彼の生きる意志はどこから生まれているのか。やる気を引き出すのは常に「人物の影響」です。
「あの時、あの人が、ああ言ったから」あるいは「あの時、あの人が、ああしたから」と心を揺さぶられることがあると、「だから自分はこうしよう」と考えて行動できるようになります。ジュヌが影響を受けたのは、彼の家族です。
物語序盤、ジュヌは家族から「生き残って」というSNSメッセージを受け取ります。このメッセージを見たジュヌは家族写真に「生き残らねば」と書いた付箋を貼って、生き残る決心をします。そして、挫けそうになった時にその付箋を見て、己を奮い立たせます。
ジュヌが家族から受けた影響は「お手本」です。ジュヌは大事な家族の生存を知ったことで、自分も生き残る決心をしています。このように自分を誰かに重ねることでやる気は引き出されます。
また、そんなジュヌが一度だけ自殺を図る場面があります。それはようやく繋がった家族との電話が悲鳴を最後に切れてしまい、さらに街で大きな爆発が起きた後でした。この時、彼はゾンビが群がる窓の外を見て絶望し、首を吊ろうとします。この展開も「生き残って」という家族の言葉が、彼の生きる気力になっていたことを表しています。
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コーチャー。自己啓発とビジネスを結びつける階層性コーチングを提唱。カイロプラクティック治療院のオーナー、中古車販売店の専務、障害者スポーツ「ボッチャ」の事務局長、心臓外科の部長など、さまざまな業種にクライアントを持つ。現在はコーチング業の傍ら、オンラインサロンを運営中。ブログ「星を辿る」。著書『人生を変えるマインドレコーディング』(扶桑社)が発売中
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