更新日:2023年05月19日 19:35
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「60代からフリーランス」失敗する人と成功する人の差とは?

人生100年時代。「人生最後の職場を探そう」と、シニア転職に挑む50、60代が増えている。しかし、支援の現場ではシニア転職の成功事例だけでなく、失敗事例も目にする。シニア専門転職支援会社「シニアジョブ」代表の中島康恵氏が、シニア転職現場のリアルを紹介する。

60代のフリーランス増加は法改正と関係ない?

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写真はイメージです

 最近、取材などで「60代のフリーランスの仕事は増えてますか?」と聞かれることが、少しずつ増えている。  2021年4月の法改正で70歳までの就業機会確保が企業の努力義務となり、65~70歳の“仕事の形”の一つに「業務委託」が記載されたためだ。しかし、それでフリーランス人口が増えたとしても、60代を対象としたフリーランスのお仕事情報が増えるのかというと、そうではない。  なぜなら、この高年齢者雇用安定法の改正が意味するところは、「64歳まで会社に所属していた人が会社を退職して業務委託(企業やフリーランス)として社員だった時と同じ仕事を委託するという方法もOK」というものだからだ。  要するに、これまで社員として指示されていた仕事が65歳以降も業務委託で依頼されるだけで、新規でフリーランス向けの仕事情報が増えるわけではない。

実は以前からあった60代フリーランス

 一方で、フリーランスの仕事も増えているし、フリーランスとして働く60代も増えている。ランサーズの『新・フリーランス実態調査 2021-2022年版』によると、2019年のフリーランス人口は1,118万人。これが2021年10月時点で1,577万人となっているという。  また、一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会の『フリーランス白書2020』および『フリーランス白書2022』によると、2019年10月23日〜11月24日の調査期間においてフリーランスのうち60代以上は1.2%、50代は12.6%だったものが、2021年11月30日〜12月27日の調査期間では60、70代以上の合計が6.5%、50代が23.8%と、フリーランス人口も、50代60代の占める割合も、ともに大きく増加している。  これはフリーランスという働き方の広がりや、高齢化で労働人口に占めるシニアの割合が増加したことだけでなく、やはりコロナの影響が大きいだろう。コロナ禍で職を失った人やこれまでの仕事に加えて副業を始めた人など、フリーランスという働き方を選ぶ人が増えたのだ。  さらにUber Eatsなどのニーズが高まり、その配達員といったインターネット上から単発の仕事を請け負う働き方が大きく広がった影響も大きいだろう。  このように昨今、60代以上も含めたフリーランスが増加傾向にあるが、実は以前から60代以上はフリーランスとの馴染みが深かった。そもそも高齢者に仕事を斡旋するシルバー人材センターが扱う仕事のほとんどは、業務委託、つまりフリーランスの仕事だ。
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60代からのフリーランスで失敗する人とは?
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50代以上のシニアに特化した転職支援を提供する「シニアジョブ」代表取締役。大学在学中に仲間を募り、シニアジョブの前身となる会社を設立。2014年8月、シニアジョブ設立。当初はIT会社を設立したが、シニア転職の難しさを目の当たりにし、シニアの支援をライフワークとすることを誓う。シニアの転職・キャリアプラン、シニア採用等のテーマで連載・寄稿中

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