現役教師が語る“民間よりブラック”な教育現場「平均4時間睡眠」「運動部の顧問は家庭崩壊する」
かつては人気職種としてもてはやされていた学校教員。小中高の公立学校の採用倍率はピーク時の2000年度には13.3倍だったが、2022年度は3.7倍に急落している。
過去最低だった1991年度と同じ倍率だが、当時はバブル期で学生の多くが民間企業に流れていた時代。一方、現在は当時と違って教員の高齢化や少子化による出願者の減少もあり、状況は当時よりも厳しい。今後のさらなる倍率の低下は避けられない見通しだ。
「私は公立ではなく私立ですけど、それでも雇用や収入の安定性は魅力的に感じました。それで教師になったのですが、選択を誤ったと今では後悔しています(苦笑)」
そう話すのは、28歳のときに機械メーカーの営業マンから転職した畑田隆司さん(仮名・37歳)。大学時代、採用試験に落ちて一度は夢破れたが諦めきれずに27歳のときに再び採用試験に挑戦。公立は不採用ながら現在の私立高校に採用となり、今年で10年目を迎える。ただし、仕事は思っていたよりも遥かに大変だったという。
「まず勤務時間はサラリーマン時代よりもずっと多いです。一応、8時までに出勤することになっていますが、溜まった報告書の作成など事務仕事をするため、いつも大体7時過ぎには学校に来ています。おかげで平日は妻や子供と一緒に朝食を取ることもできません」
放課後は大学受験対策の課外授業を行い、その後は事務作業の続きや職員会議、部活の顧問などの仕事に追われ、帰宅は夜8~9時。しかも、自宅でも授業に使うプリントや小テストの作成をしなければならず、1時間半程度はパソコンと向かい合っているとか。
「就寝は深夜1時過ぎで平均4時間睡眠です。おまけに土曜日も午前中は授業で原則週休1日。夏休みと冬休みも課外授業がありますし、部活にも顔を出さなきゃいけない。そこまでまとまった休みも取ることができないんです」
膨大な仕事をこなすため、朝7時には出勤
まとまった休みも取ることができない
ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。
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