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「上階から降りてくるエレベーターは止めるな」タワーマンションの奇妙な独自ルール

消費税率アップを控え、都心部で流行りの高層タワーマンションや、郊外のオシャレ住宅街の一戸建てに駆け込み需要が集まっている。しかし、そんな一生の買い物の先には、上層階の億ション住民の横暴や、先住民の陰湿なイジメが……。ご近所付き合いに悩む新住民たちによる、悲鳴交じりの証言を聞け! 【大阪府】大阪市内の人気エリア ◆タワー内格差社会によって生まれた独自ルール 新階級社会 12階の中層階とはいえ、念願のタワーマンションを今年の5月に中古で購入した尾野美鈴さん(仮名・34歳)。某有名企業で働く傍ら、週数回のホステスも兼務。すべてはタワーに住むため、必死に貯蓄をしてきた。だが、その夢物語もタワー内格差で、すべてブチ壊しになったという。 「あのさ、ホンマ急いでるんやから、下のほうでいちいち止めないでくれへん?」  まだ引っ越したばかりの頃だ。いかにも“お金持ってます”オーラを出した高層階の同世代の女性住民から、エレベーターに乗ると突然こう言われたという。どうやらこのタワー、自分の階よりも上の階から降りてきているときに「止めてはいけない」という暗黙のルールがあったようだ。 「理由は高層階に住んでる人たちが『エレベーターが何回も低層階に止まって時間がかかってしゃーない』とクレームをつけたことに始まったそうです。今では貼り紙もあって、従うしかないのです」  コンシェルジェの対応も格差がハッキリ。高層階の住民の用件はすぐさま対応するが、低層階の住民に対しては「お待ちください」が口癖だとか。 「タワーにはそれぞれ独自の内規があって、挨拶を必ずとか常識的なことが多いんですが、それを守らないのはたいてい高層階の連中。こちらが挨拶したって、低層階の人だと返しもしない。情けない話、下級動物扱いです」  このタワーにホストが引っ越してきたのだが、高層階の住民から色モノ扱いされて「ここはあなたのような人が住むとこではない」とまで言われる始末。すると数か月もするとある変化が……。 「服装から髪形、言葉遣いまで爽やかな若手営業マン風にイメチェンしてました」  こちらに関してはプラスに転んだのかもしれない。 イラスト/子原こう ― 憧れタウンに潜む[新階級社会]を追う!【6】 ―
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