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逗子海岸規制強化の余波でプチバブル状態のビーチとは?

湘南の夏に異変が起きている。クラブ型の海の家で有名な逗子海岸が「音楽禁止」「飲酒禁止」などの厳しい規制を受け利用客が激減。経済的"冷夏"を迎えており、周辺の海岸にも波紋が広がっている…… ⇒【前編】「利用客が激減…湘南ビーチの規制強化 原因は’12年の殺人事件!?」https://nikkan-spa.jp/691137 ◆逗子海岸規制の余波か 盛り上がる海岸も 主な海水浴場のルールと取り組み「殺人事件(※前編参照)の余波でおととしや去年は音楽が禁止になり、ヤバかったけど、今年は海の家内の音楽も解禁。最盛期の半分くらいまで売り上げは回復しました。ここはビーチでのBGMや飲酒もOKだから逗子よりはだいぶマシと言えますね」  逗子海水浴場から西へ約5kmの片瀬西浜海水浴場、海の家の店員の顔色はいささか明るい。  かつては刺青、ケンカ、クラブイベントと「何でもござれ」イケイケビーチの代名詞だった藤沢市の片瀬江ノ島周辺だ。 「表向きはダンス禁止の貼り紙をしてるけど、酔ってノってきたら無視して踊ってください。ウチはほかのビーチと違って監視員の見回りもないから大丈夫ですよ!」  客入りは往時の水準とまではいかないが、海の家の店員のテンションは「お祭り状態」。海の家の内外でも若者が酒を飲み踊っていた。
逗子海岸

最も規制が緩いとされる由比ヶ浜でも刺青やタトゥーは禁止。鎌倉市の職員が巡回し、注意をしていた

 周囲のビーチが青息吐息のなか、若者客の取り込みに成功した海の家の事業者も。申請によるが、音楽イベントが打てるなど比較的規制の甘い由比ヶ浜(鎌倉市)の海の家関係者は笑みを浮かべる。 「逗子や江の島から確実に人が流れて来ていますね。現時点の売り上げは前年比20~30%増ですね」  若者からファミリー層まで、明らかに客入りは多い。加えて、エイベックスやアメーバ(サイバーエージェント)、格安航空会社のジェットスター等の出店が目立つなど、海の家の企業誘致にも成功しているようだ。ミュージシャンのキマグレンが主催する音楽イベントブース「OTODAMA」も、クラブイベント全面禁止の逗子から由比ヶ浜へと鞍替えし、多くの客を集めていた。
逗子海岸

逗子で9年間営業したライブハウス「OTODAMA」は由比ヶ浜へ

 昨年までは逗子に行っていたという若者は「やっぱイベントがないと寂しいですから由比ヶ浜に来ました。浜辺で酒が飲めない海に誰が行くかっての! 規制とかマジシラケる!」と声を上げていた。  また、逗子のお隣、静穏な海岸が売りの一色海岸(葉山町)の海の家関係者は囁く。 「今年はプチバブル状態です。交通の便を考えれば異例なこと。もう逗子さまさまですよ(笑)。だからといって素行の悪い若者が増えるのは困りもの。葉山御用邸に隣接しているからいつ規制が強化されるかわかりませんから……」  総じて見ても、湘南地域のビーチの規制は程度の差こそあれ厳しくなる一方。それは利用者のモラルが招いた結果というしかない。 取材・文/高木瑞穂 撮影/遠藤修哉(本誌) ― [湘南ビーチの規制強化]で不満爆発!【2】 ―
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