キャバクラ、ガールズ居酒屋、カラオケスナック。海外、特にアジアの国々には日本の飲み文化を模倣したお店が増えている。女のコの質は上々、値段もリーズナブルなのだが、なにかが足りない。それは、お手軽アロマの代表である“おしぼり”の存在。あのホカホカの濡れタオルで顔と手を拭き落としたときに初めて、一日の仕事が終わり、楽しいアフター5の時間が到来したことを実感するのだ。
ここ最近、アジア圏での夜遊びにかまけてきたスギナミだが、そんな「日本だけの夜遊びの魅力」を考えてるうちに純和風の飲み屋が恋しくなってきた。“和風”といえば、着物美女、お座敷、懐石料理。とはいえ、祇園のお茶屋遊びは料金的にも敷居が高い。思い悩む僕の耳に入ってきたのは、銀座にある和食クラブの存在だった。
和服美女と個室で差しつ差されつ……
銀座八丁目。並木通り沿いのビルの6Fにお目当ての店「嵯峨野」はあった。料亭風のエントランスで靴を脱ぎ、掘りごたつ式の個室へ通される。先付けのハマグリに箸をつけながら待っていると、入り口の暖簾がフワッと揺れ、柔らかい肌の感触がまぶたを包む。「だ~れだ?」
可愛らしい演出で登場したのは着物風ドレス姿のれい子ちゃん、海里ちゃんのお二人。隠しきれない胸の谷間に目を奪われつつも、和やかに談笑は進む。
先付けから前菜、お造り、煮物、と続くコース料理が次々とテーブルに運ばれてくる。どれも本格懐石料理で、女のコに「ア~ン」とされると酒が進むことこのうえない。そして、飲み放題の焼酎ボトル、ビール、ワイン、各種カクテルなどは女のコも飲み放題。食事を一緒につまむことも可能なので、即席宴会の出来上がりだ。
「飲み会は大好きなんでいつもお腹空かせて出勤してます(ペロリ)。でも、お客さんが接待モードのときは、しっかり給仕役に徹しますよ(笑)」(海里)
- 高級な雰囲気にたじろいでいた記者2人。こんなふうに登場してくれると、緊張感も和らぐから不思議なもの
- 板長が朝から仕込んだ本格懐石コースはどれも絶品。記事で紹介した以外に、ご飯、デザートまでついている
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スギナミ 東京都生まれ。主な出没地域は中野、高田馬場の激安スナック。特技は「すぐに折れる心」
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