ダスティ・ローデスがまさかのWWE入団――フミ斎藤のプロレス講座別冊 WWEヒストリー第93回
WWEのリングでは、ローデスが70年代から愛用してきた“アメリカン・ドリーム”というニックネームは封印され、ブルーカラー(労働者階級)の生まれ、南部なまりまる出しのテキサンといったステレオタイプなキャラクターが強調された。また、TVショーのなかでは元NWA世界ヘビー級王者という肩書が紹介されることはなかった。
ビンスは、ダスティに黒とイエローのポルカダット(水玉模様)のリングコスチュームを用意した。番付はハルク・ホーガン、アルティメット・ウォリアー、ロディ・パイパーよりは下で、ハクソー・ジム・ドゥガンやジェーク・ロバーツよりは上のベビーフェースという微妙なポジションだった。
NWAフロリダ、NWAジョージア、NWAクロケット・プロではローデスの“部下”だったテッド・デビアス、ビッグ・ボスマン、アーン・アンダーソン、タリー・ブランチャードらがヒール・サイドのドレッシングルームにいた。ローデスのWWE入りは“NWA神話”の終えんを暗示していた。
ローデスは1991年1月まで1年8カ月間、WWEに在籍。その後、現役選手ではなくエグゼクティブ・プロデューサーとして古巣NWAの流れをくむWCWと新たに契約を交わした。(つづく)
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文/斎藤文彦 イラスト/おはつ
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