ダスティ・ローデスがまさかのWWE入団――フミ斎藤のプロレス講座別冊 WWEヒストリー第93回
“青天のへきれき”なんていったら大げさかもしれないけれど、ビンス・マクマホンとダスティ・ローデスの急接近とローデス派閥のWWE入団は関係者、ファンをあっと驚かせた。
ローデスがWWEの新顔としてTVショー“WWFスーパースターズ”に初登場したのは1989年5月。ローデスの秘蔵っ子とされていたバリー・ウィンダムもウイドー・メイカーという新キャラクターでローデスとともにWWEと専属契約を交わした。
ローデスは1984年から1989年まで約5年間、現役選手兼エグゼクティブ・プロデューサーとしてNWAクロケット・プロで活躍し、“スターケード”“グレート・アメリカン・バッシュ”といったスーパーイベントを企画。NWA=南部とWWE=ニューヨークのレスリング・ウォーのどまんなかに立っていた。
“テレビ王”テッド・ターナーがNWAクロケット・プロを買収し、新団体WCW(ワールド・チャンピオンシップ・レスリング)が誕生すると、ローデスの周辺に予期せぬ事態が起きた。WCWとの契約交渉段階でリック・フレアーが「新団体ではダスティの下では働かない」という条件を提示し、ターナー・サイドはこれを了承。結果的にローデスはWCWの新人事から外された。
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