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タックス・ヘイブンを利用する企業はすべて悪徳なのか?

タックス・ヘイブンの真の問題は何か?  多くの方は「節税」についてあまりいいイメージを持っていないと思います。しかしながら、企業経営者の立場から見れば「節税」は当然のこと。その「節税」手段が合法で用意されているのであれば、利用しない手はありません。  また、「節税」以外に「二重課税の回避」を目的にタックス・ヘイブンを利用している企業も存在します。例えば日本の企業が欧州に投資した場合、当然日本に納税することになりますが、欧州でも納税しろと迫られるリスクがあります。ですが、タックス・ヘイブンに特別目的会社を設立すれば、このリスクは回避できます。  私はこの企業による「節税」「二重課税の回避」が目的のタックス・ヘイブン利用はやましいことはなく、健全な行為だと思っているのですが、いや、二重課税はともかく節税はダメだろうという意見はあるかもしれません。  しかし、ほかの企業がタックス・ヘイブンを利用しているなか、そんなものはけしからん!と、利用を拒否した場合、大きな税負担というハンデを背負わなくてはならなくなります。これで厳しい国際競争を勝ち抜くことは可能でしょうか? 正直難しいと思います。  要するに企業はタックス・ヘイブンによる「節税」を行使しなければ、企業として生き残れない。そのような状況に置かれていますので、ある意味仕方のないところがあります。これは前述したように、多国籍企業に対する国際的な租税ルールがないことに起因しています。つまり、時代の変化に対して国際的なルールが追いついていないのです。  しかしそれでも「節税」に対して嫌悪感を持たれる方がいらっしゃるかもしれませんが、私は別に納める税金が少なくなっても、その浮いたお金を従業員や設備に投資して、きちんと企業としての社会的責任(CSR)を果たし、世界経済の発展に貢献しているのであれば問題ないのではないかと思います。  そう、個人や企業がタックス・ヘイブンで何を成しているのか?が重要なのです。
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弾劾すべきは個人の蓄財、不正な行為
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