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北海道の「サンルダム建設」で絶滅危惧種が危機に。そのダム、本当に必要ですか?

公共事業予算が増え、全国各地で費用対効果の怪しい事業が進行している。そんな「アベノミクス」のもとで進む、環境破壊をリポートした! 安倍さん、それって必要ですか?

牛乳パック19本分の水のために絶滅危惧種が危機に

サンルダム

サンルダムの本体工事が始まっていた

 ’17年完成予定のサンルダムは、北海道北部を流れる天塩川の支流の支流、サンル川に計画。堤防すらない自然河川で、サクラマスの産卵密度が濃い川として知られている。  本州では滅多に見られない絶滅危惧II類の「カワシンジュガイ」も生息。幼生は遡上するサクラマスのエラやヒレに寄生している。  事業者である国土交通省北海道開発局は、「カワシンジュガイを移植、サクラマスの魚道で保全する」としているが、その有効性は専門家や環境保護団体に疑問視されてきた。民主党政権時に国土交通省が意見を聴取した北海道大学の前川光司名誉教授は、ダムを造る前に魚道の「効果を確かめるべき」だと指摘。しかし、国土交通省はダム建設を同時並行で進めている。 ⇒【写真】はコチラ(サクラマスの魚道)https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1115327
魚道

ダム湖を7.4kmにわたり迂回する魚道

 その魚道とは、ダムサイトから湖尻まで7.4kmにわたって並走する長大魚道。行ってみると、砂利を盛り上げただけの細い水路だ。素人目にも、魚が遡上や降下するのに必要な水流や水温が確保できるとはとても思えない。
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「サクラマスの産卵床は、ダムで水没する所は全滅する」
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