8月も続く猛暑で水不足は大丈夫? 首都圏ダムの現状を調べてみたところ…
全国的に平年よりおおむね10日ほどはやく梅雨明けし、幕開けとなった平成最後の夏。
梅雨時の雨量の少なさから盛夏期の水不足が心配されていたが、実際のところどうなのか? もし真夏のさなかに水不足になったりしたら、水分補給もシャワーもままならず地獄である。我々の生活に密接する首都圏のダムの貯水状況を調べつつ、国土交通省関東地方整備局河川部河川環境課に今後の展望を取材してみた。
まずは、首都圏の現在のダムの貯水状況をみてみよう。首都圏を支える代表的なダムは下記5つの水系で、それぞれの貯水状況は下記の通りだ(平成30年8月13日0時現在)。
<利根川水系>
矢木沢ダム(46%)、奈良俣ダム(62%)、藤原ダム(92%)、相俣ダム(60%)、薗原ダム(100%)、下久保ダム(97%)、草木ダム(100%)、渡良瀬貯水池(100%)
<利根川水系鬼怒川流域>
五十里ダム(74%)、川俣ダム(70%)、川治ダム(80%)、湯西川ダム(90%)
<荒川水系>
二瀬ダム(69%)、滝沢ダム(99%)、浦山ダム(100%)、荒川調節池(100%)
<多摩川水系>
小河内ダム(91%)
<相模川水系>
城山ダム(92%)、相模ダム(85%)、宮ヶ瀬ダム(100%)
こうしてみると、梅雨の短さのわりに全体的に高い貯水率を保っていることがわかるが、利根川水系にだけ貯水率が低いダムがあるようだ。ではその利根川水系のダムの現状について、関東地方整備局河川部河川環境課に話を聞いたところ……。
「8月9日0時現在、利根川水系8ダムの合計貯水量は22,420万m3で、貯水率は65%。この数値は平均値の77%です。7月28、29日の台風12号の降雨により、いったんは回復しましたが、その後、まとまった降雨がなく、貯水量は再び低下しました。その後、8月9日の台風13号の降雨により、現在貯水量は回復傾向にあります」(関東地方整備局河川部河川環境課)
2つの台風の影響で貯水率は増加しているようだ。では、今年の夏は水不足の心配はないかというと、そうでもない。
「台風の影響により貯水量はいったんは回復したものの、今後まとまった降雨がない状況が続くと、再び貯水量が大きく減少することも考えられます。今後も、ダムの貯水状況や川の状況及び気象予報を注視しつつ対応を行っていきます」(同)
現在の首都圏のダムの貯水状況は?
台風12号、13号で貯水量は少しは増えたが……
1
2
この記者は、他にもこんな記事を書いています
ハッシュタグ