更新日:2016年07月09日 00:00
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小泉純一郎・独占インタビュー「東日本大震災で被曝した米軍兵士たちは、誰一人として日本への恨みつらみは言わなかった」

若い兵士の健康被害が、何の調査もなく「因果関係なし」に

健康被害を訴える兵士たちから話を聞く小泉元首相

 彼ら米軍兵士は、東京電力や原発メーカーの米GEなどに損害賠償を求める「ロナルド・レーガン訴訟」の原告だ。空母ロナルド・レーガンの乗組員たちが東日本大震災の救援に向かった際、福島原発事故を知らされずに救援活動を行い、被曝することになったとして訴訟を行っている。’12年当時は8人だった原告団は、年を追うごとに増えていき、現在は400人を超えた。 「トモダチ作戦で救援活動をした兵士たちが帰国後、原因不明の鼻血が出たり、内臓の不調を訴えたり、下痢をするなどの症状が出るようになったと聞きました。1年、2年とたつうちに健康被害を訴える兵士が増え、病状も悪化していった。体調の悪化を訴えているのが老兵ならまだしも、20~30歳代の頑強な兵士ばかり。これは放射能が原因と考えられる事態でしょう。それなのに、医者も米海軍も何の調査もないまま『(原発事故との)因果関係がある』とは言わないのです」(小泉氏)  小泉氏がこのことを知ったのは3月30日のこと。その場ですぐに訪米の予定をたてたという。小泉氏は兵士たちと何を話し、これからどうしていくつもりなのか? 5/24発売の週刊SPA!今週の顔「小泉純一郎元首相 涙の電撃訪米!」では、本誌の単独インタビューに応じてくれた小泉氏が、日本のために尽くしてくれた米軍兵士たちへの思いを熱く語っている。 【小泉純一郎氏】 1942年生まれ。厚生大臣、郵政大臣などを歴任、2001年に首相に就任。2009年の衆院選で二男の小泉進次郎氏を後継指名し政界を引退した。現在はシンクタンク「城南総合研究所」の名誉所長を務め、2011年の福島原発事故以降は「原発ゼロの実現」を掲げて全国で講演を行っている。 【ロナルド・レーガン訴訟】 「トモダチ作戦」で被曝した米軍兵士たちによる訴訟。東日本大震災を受けて、韓国に演習に向かう予定だった米軍が急遽行き先を変更。「トモダチ作戦」として救援活動を実施した。その際、「原発事故を知らされずに任務にあたった兵士たちが被曝、健康被害を起こしている」として’12年12月、東京電力などに損害賠償を求めて米カリフォルニア州サンディエゴの連邦地裁に提訴。原告側弁護士によると、これまでに白血病などで7人が死亡し、原告は400人に増えた。 取材・文・撮影/横田 一 北村土龍
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黙って寝てはいられない

日本は「原発即時ゼロ」で発展する!


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