家族や恋人など、身近な人が「女装の趣味」を持っていたら…どうする?<女装小説家・仙田学の疑問>
続いて質問②について。
「私の信仰している2次元のアイドルが女装男子。彼が女装をする理由は、『可愛いものが好き! 男とか女とかどうでもいい。自分らしくいるためにアイドルをやる!』というもの。好きなものを好きって堂々と言えるって素敵だと思う。現実でもこういう理由で女装をしてる人はいるのかな」(10代・学生)
――好きなものを好き、堂々と言うこと。それを表現できる場を持つこと。この連載を通してご紹介してきた女装男子たちから、僕もそのことの素晴らしさはたくさん教わってきた。
「女装男子に出会ったのは、夜のお店くらい。『私も妊娠して男をがんじがらめにしたい!!』と言っていたのが強烈だった。仙田さん(筆者)は最初から女装しているのを知っていたので、なんの違和感もなく受け入れていた。
そのままそっくりが仙田さんだと思ってるので、好きなことに正直に、自然体でいて欲しい。仙田さんのことがあってか、女装男子に対する感じかたが変わった気もしている」(40代)
――この連載を通して、女装男子に対する見え方が変わったとのこと。嬉しい。
「フィットネスの男性インストラクターには、ジェンダーレスの方がちらほらいる。喋りや仕草が女性的でウェアの色使いやデザインも可愛いものをお召しになって悦に入っておられる。あとは、東京で過ごしていると、よく電車の中や街中で、セーラー服などのコスプレおじさんをよく見かける。誰もが振り向きもしないというのは市民権を得られてるのか。ただ、お髭や体毛が見えることもある。細部まできれいじやないと許せない(笑)」(年齢不詳・フリーアナウンサー)
――東京で暮らし始めたとき、僕も驚いた。市民権を得ているのか、何事にも干渉しないライフスタイルのせいか溶けこんでいる。細部まで見ている人もいるらしい。
「元カレが女装していた。写真を送ってきたりしたが、楽しそうにしていて可愛かった」(10代・学生)
――元カノに女装写真を送りつけた彼の心境を思うと興味深い。なんとなく、とても優しい男の子なのでは、という気がする。
アンケートの結果はいかがだっただろう。
意外にも、女装に寛容な女性が多かった。
もちろん、「女装小説家」から女装エッセイの連載に協力してほしいと言われて、「女装なんてまじありえない!」と答える女性はあまりいないだろう。だからこそ、空気を読んだおとなしい意見を述べたりなど、しそうになさそうな女性たち(失礼!)を選んで答えていただいた。
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