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東大からAV女優まで、肩書の多すぎる女“鈴木涼美”を担当編集が語る

鈴木涼美 肩書を多数持つ生き方「スラッシャー」。一つの職業、価値観にとらわれない生き方が注目される昨今だが、彼女ほど肩書の総合点に破壊力がある女性も珍しい。その名は鈴木涼美『「AV女優」の社会学 なぜ彼女たちは饒舌に自らを語るのか』(青土社)が「紀伊國屋じんぶん大賞 読者と選ぶ人文書ベスト30」に選ばれ注目を集めた。

 慶應義塾大学在学中にAVデビュー。その後東京大学大学院に進学し、修士課程修了後は日本経済新聞社に勤務。退社後に「日経記者はAV女優だった!」と文春砲の洗礼を受けるというなかなかの波瀾万丈ぶりだ。

「シャネルやヴィトンみたいなわかりやすいブランド品が好きなんです。それと同じ感覚で、慶應、東大、AV、日経……いろんなブランドのタグを集めてたらいつの間にかこうなっていました」と笑う彼女。

 そんな肩書の多すぎる鈴木涼美氏について、担当編集者から彼女の魅力を語ってもらった!

●「(アタマ良くてかっこよくてセンスがいい)お兄ちゃんが欲しいっ」TV Bros./担当:おぐらりゅうじ氏

 その体を張った生きざまのどこまでが研究なのか、あるいは天然のホス狂いなのか。知性と探究心と趣味が渾然一体となったパラレルな筆致は、人生を懸けた社会実験の成果であり、一方でそんな分析や憶測を拒絶する本物の証しでもある。ガチの淑女、そして文学少女、からのギャルという、もはやフィクションのような存在感。その奇跡を間近で体験する幸福を味わうためなら何度だって指名する。もうマジ惚れです。

●『A子さんとB美ちゃんの複雑な感情』現代ビジネス/担当:露木桃子氏

 いつも打ち合わせと称しておしゃべりにお付き合いいただき感謝です(打ち合わせ内訳=5分仕事の話、残り55分女子トーク)。お原稿の筆致が連載の回を追うごとにどんどん冴えてきて、今、作家として本当に脂が乗っている状態でいらっしゃるんだなと感じます。新連載では(詳しい内容は言えませんが……)新境地を開拓されることを期待しています。11月発売予定の書籍もよい本になるよう一緒にがんばりましょうね!

●『「AV女優」の社会学なぜ彼女たちは饒舌に自らを語るのか担当:菱沼達也氏

⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1390998

「AV女優」の社会学なぜ彼女たちは饒舌に自らを語るのか(青土社)

「AV女優」の社会学なぜ彼女たちは饒舌に自らを語るのか(青土社)

 人やその感情が複雑に入り組んだように見える物事の本質をずばりと突くことほど、難しいことはありません。鈴木さんのまなざしはその本質をずばりと突いている。しかも、歯に衣着せずに。感性と知性の絶妙な融合。鈴木涼美という社会学者を形容するとしたら、この一言だと思います。これからもそのまなざしで複雑に入り組んだ社会の、ウラもオモテもずばり分析して、みんなをざわざわさせてください。

●『愛と子宮に花束を 夜のオネエサンの母娘論担当:小木田順子氏

「愛と子宮に花束を 夜のオネエサンの母娘論」(幻冬舎)

「愛と子宮に花束を 夜のオネエサンの母娘論」(幻冬舎)

 私が何より悩殺されるのは、涼美さんの文章です。あどけないのに妖艶なまなざしや、ダイエットしても小さくならない胸より、そそられてクセになるのが涼美さんの文体。自分の体験を、その過激さをベタに表現するのでなく、読ませる「作品」に昇華させるのは、まさに文才としか言いようがありません。今後経験するであろう幸福も不幸もすべて芸の肥やしにして、書き続けてほしいと思っています。

― [鈴木涼美]とは何者なのか? ―

おじさんメモリアル

著者が出会った哀しき男たちの欲望とニッポンの20年




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