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放送作家が語る「ビートたけしとたけし軍団の“絆”」

 5月6日、元SMAPメンバーの稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾が出演するAbemaTV「7.2新しい別の窓」で、たけし軍団と“生対談”したことが話題となった。

新しい別の窓

※AbemaTVサイトより

 共に「独立騒動」で注目された面々だけに、その発言が注目されるのも頷けるが、仲間との「絆」という部分で、互いに何か通じるものがあるキャスティングだったと言える。

 ビートたけしさんの独立騒動を巡っては、愛弟子のたけし軍団とオフィス北野の森昌行社長の深刻な対立が表面化し、連日ワイドショーを賑わす騒動となっていたが、4月9日に森社長が和解に向けた話し合いに入ると発表したとことを機に、事態は一応の収束を見た。

「最初に独立報道が出たときは、4年前に報じられた週刊誌の記事(『週刊文春』2014年7月17日号「世界のキタノ離婚決意! ビートたけし“100億円の愛人”『カミさんに全財産渡して一緒になる』」)もありましたし、やはり女性関係の話で揉めているのかなぁ……とも少しは思いました。ただ、僕たちテレビの世界で生きている人間からすると、たけしさんが一方的に軍団とのこれまでの関係を断ち切るなんて絶対に考えられない。だから、たけしさんへの忠誠心から軍団が共同声明を出すなど援護射撃を仕掛けたとき、とても納得しました。あぁ、やっぱり彼らの絆は想像以上に固かったんだって」

 過去にたけしさんと仕事をしたことのある、ある番組製作関係者がこう話すように、芸能界広しと言えども、たけしさんとたけし軍団はもっとも結束力が固い「師弟関係」と言って差し支えないだろう。

「私には子供が二人います。この子たちをすごく愛しています。でも、ときどき、軍団と呼ばれる俺のまわりにいるこいつらのほうが、かわいいときがあります……」(たけし軍団編 ガダルカナル・タカ監修『我が愛と青春のたけし軍団』双葉社刊)

 これは、たけしさんがラッシャー板前さんの結婚式で述べた祝辞だ。この言葉を聞いた新郎のラッシャーさんは勿論、結婚式に出席していた軍団メンバー全員が泣いたという。たけしさんがたけし軍団に家族同様の深い愛情を注いでいる理由を、過去に記した自著の中でこう語っている。

ガダルカナル・タカ監修・たけし軍団編『我が愛と青春のたけし軍団』(双葉社刊・2012年)

「自分の子供とか家族が普通に暮らしてんのは、どの部分がキーかっつったら、俺と軍団がテレビのなかで発展してきたおかげで家族が食ってるとしか思ってないから。家族選ぶか軍団選ぶかっつったら、軍団選ぶね(笑)。家族はおまけだもん。まして迷惑かけてねえし。軍団は他人の子だし、迷惑かけてるから」(ビートたけし著『異型』ロッキング・オン刊)

 たけしさんが「迷惑かけてるから」と軍団に恩義を感じているのは、「フライデー襲撃事件」の一件にほかならない。リアルタイムで知らない若い世代の方たちに簡単に説明すると、1986年12月9日未明、交際相手への強引な取材に激怒したたけしさんが、ガダルカナル・タカさん、そのまんま東さん(現・東国原英夫)、松尾伴内さん、ダンカンさん、柳ユーレイ(現・柳憂怜)さん、グレート義太夫さんら総勢11人の軍団メンバーを引き連れ、講談社(東京・文京区)の『フライデー』編集部を襲撃。たけしさんとたけし軍団共に現行犯逮捕され、半年間の芸能活動自粛を余儀なくされた。当時、たけしさんが交際していた「専門学校生」に対し、『フライデー』の契約記者が執拗に追いかけケガを負わせたことが「襲撃」の動機とされたが、この騒動をきっかけに「言論の自由」や「プライバシー権」、「行きすぎた取材方法」などが議論されるようになった。

 このとき、タカさんがたけしさんに言われて「心から感激した言葉」として、前出の自身が監修を務めた本のなかでこう綴っている。

「取り調べ室に行く途中、大塚署の暗い廊下を歩いているとき、たけしさんはちょっと振り返るようにして俺らのほうをチラッと見ると、ボソッと小声で言った。“悪かったな。お前らには感謝してるぜ…” 後にも先にもたけしさんから感謝してるなんて言われたのは、そのときだけだ。そして、たけしさんは続けて、“お前らのことは一生、面倒見るからよ”胸がジーンとなった。その言葉だけで俺らは全員、“もう、どうなってもいい”本気でそう思った」(『我が愛と青春のたけし軍団』)

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愛弟子に対しての回想

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