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『中山美穂のトキメキハイスクール』…芸能人ファミコンゲームのリメイク新作の可能性

ゲームコラムニスト・卯月鮎

卯月鮎

ファミコンの芸能人ゲームといえば?

 ファミコン時代、さまざまなメーカーから発売されたタレントやお笑い芸人を冠にしたいわゆる“芸能人ゲーム”。いつの間にか、すっかり見なくなってしまいました。  しかし、最近では芸能人によるゲーム実況が盛んになり、これをきっかけにまたブームが起こるかもしれません。そこで今回のコラムでは、ファミコン時代の芸能人ゲームのリメイク新作の可能性を考えてみたいと思います。

『中山美穂のトキメキハイスクール』(1987年/任天堂)

『中山美穂のトキメキハイスクール』は、1987年にディスクシステム用に発売された任天堂タイトル。当時、歌手や女優としても脚光を浴びていた「ミポリン」こと中山美穂さんをヒロインにした学園恋愛アドベンチャーです。
中山美穂のトキメキハイスクール

学園を舞台にした『中山美穂のトキメキハイスクール』

 なんといっても一番の特徴は、ゲーム中に番号が表示され、そこに電話をかけると中山美穂さんの声でヒントが聞けること。自宅の電話からミポリンの声が流れてくるとあって、ファンは感激。ゲームとしても斬新な仕掛けでした。もともとスクウェアから、「電話を使ったアドベンチャーゲームの企画をやりたい」という話が任天堂に来たのがきっかけだそうです。 『トキメキハイスクール』をリメイク新作にするなら、やはり「ミポリン」級の芸能人の起用がカギを握るでしょう。橋本環奈さんやゲーム実況も人気の本田翼さんならいけるかも!? すでにスマホゲームは出ていますが、乃木坂46、欅坂46、日向坂46のメンバーが登場する学園シミュレーションも、任天堂が手がければ話題性たっぷりかもしれません。

『さんまの名探偵』(1987年/ナムコ)

『さんまの名探偵』は1987年にリリースされた、明石家さんまさんをはじめ、当時の吉本興業の芸人さんが多数出演したコマンド式推理アドベンチャー。シューティング「ギャラクシガニ」ややっさんとのボートレースなどミニゲームも入って、非常ににぎやかな内容でした。のちにPS1で『ナイナイの迷探偵』(1999年)というゲームも発売されています。
さんまの名探偵

『さんまの名探偵』は「かにかにどこかに?」や「スハダクラブ」など名フレーズも生んだ

『さんまの名探偵』は条件が揃えばリメイクや新作の実現性は高いのではないでしょうか。実際に一昨年に発売されたファミコンテイストの推理アドベンチャー『伊勢志摩ミステリー案内 偽りの黒真珠』がスマッシュヒットしており、ジャンルとしても根強い人気があります。  テレビで活躍する芸人さんたちがどういったドットキャラになり、どんなイベントが起こるのかは非常に楽しみ。吉本興業なら千鳥さん主役の『千鳥の名探偵』が面白そうです。  また、人力舎と組んで『ザキヤマの名探偵』や『おぎやはぎの名探偵』も遊んでみたいところ。ゆってぃさん失踪事件の謎を人力舎のタレントさんが総出で解くという展開もありかも!?
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時代を先取りしすぎた『たけしの挑戦状』
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ゲーム雑誌・アニメ雑誌の編集を経て独立。ゲーム紹介やコラム、書評を中心にフリーで活動している。雑誌連載をまとめた著作『はじめてのファミコン~なつかしゲーム子ども実験室~』(マイクロマガジン社)はゲーム実況の先駆けという声も

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