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早大卒カレシの部屋にドン引き「本棚は自己啓発本だらけ…意識高い系イタい人でした」

 2010年代にすっかり我が国に定着した“意識高い系”と呼ばれる人たち。起業を志し、大言壮語ばかりで内実の伴わない人間……というイメージがかつてはついて回ったが、最近は意識が高く、かつ実力も伴っているケースも増えているので、決して彼らを一概に否定すべきではないという論調も目立ってきている。 「でも、私が付き合っていた彼は間違いなく揶揄されても仕方ない意識高い系でした」  このようにかつての彼との関係を振り返るのは、江田なつこさん(仮名・27歳・財閥系システム会社営業・日本女子大卒・目黒区上目黒在住・ブラジャーのサイズは75D)。現在、江田さんの年収は480万円。祐天寺駅から徒歩5分の家賃9万5千円の1Kマンションに一人暮らしだ。  江田さんが昨年11月まで付き合っていた彼は早稲田大学文化構想学部卒の男性キズキくん(仮名・26歳)。

部屋を訪れて初めて知った彼の本性

「最初に知り合った時は、“意識高い系”だとは思いませんでした。仕事もがんばっている様子だったし、空いた時間は資格やTOEICの勉強に忙しいと話していたので……。休日は二人で渋谷のアップリンクとユーロスペースに映画を見に行ったり、六本木のハリウッドビルの中にあるFEEL CYCLE(暗闇バイクエクササイズ)のトライアルレッスンに行ったりしました。  あとは彼は村上春樹の影響か、クラフトビールが好きだったので表参道のポルシェ近くにあるカフェでよくクラフトビールを飲んだりもしましたね」  一見、普通のサブカルカップルに見える2人だが、江田さんに彼とのエピソードを聞くと、次第にその“イタさ”が垣間見えてきた。 「彼は早稲田時代はインドやタイに旅行に行ったり、ベンチャー企業の長期インターンをしていたそうです。いかにも凡庸な早稲田の人ってかんじですよね。自分は“個性的”って思ってる系統の。その後、新卒で入った大手通信会社は寮があったので就職から3年経ってから初めて一人暮らしを始めたそうです。場所は池尻大橋駅から三宿方面に向かった天下一品までいかないあたりを右に曲がって2分ほど歩いた場所。彼の実家はあざみ野なので田園都市線が好きだったみたいです」  江田さんが、そんな彼氏のキズキくんの本性を知ったのは、初めて彼の住むマンションに足を踏み入れた時だった。

本棚に並ぶ『東大生が教える××』本にセンスのなさを見た

※写真はイメージです

 江田さんが彼の部屋を初めて訪れたきっかけは、その日入る予定だったいつも使っている円山町のラブホが満室だったから。金曜の夜は目星をつけたホテル以外に入ると法外とも言える宿泊料金がかかる。新卒から3年だとまだ年収は低い。そこで彼はしぶしぶ自宅に向かうことを提案してきたのだという。 「既に神山町のバーでキスして気分が高まっていたし、その日は朝から新木場直行で朝が早かったのでさっさとHして寝ようと思っていました。…が、タクシーで彼の部屋を訪れた瞬間、私はまったくする気が失せました」  江田さんを一気に萎えさせたのは、まず、彼の部屋にあった本棚が原因だった。 「『頭の良い人の○○』『東大生が教える××』『世界のエリートはなぜ△△』といった、軽薄なタイトルのビジネス書や自己啓発書がこれでもかと並んでいました。私は自己啓発本を否定はしませんが、そればかり読む人は苦手です。  せめてファッションでもよいから論語やフリードマン、学生時代はジル・ドゥルーズ、最近だとビーター・ディールあたりは読んでいてほしい。でも、自己啓発書以外に並んでいた本は、村上春樹の著書一式、宅建やTOEICなどの資格対策本一式、あとは『二時間で学べるワイン』といった、とにかくラクしようと考える大衆の欲望に応えた本ばかりでした」  とはいえ、それらの本を見て何か批判のコメントを投げるほど江田さんは不器用な女ではなかった。すると、彼は「ごめんね、本がたくさんあって……」と詫びるふりをして多くの本を読む“教養人”であることをひけらかしてきたという。
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出た!ありがちな“インド旅行のヤバいエピソード”
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