更新日:2022年12月30日 09:26
カーライフ

初代フェアレディZ、ロードスター…手間も金もかかる“旧車”に乗る男たちの言い分

クラブに入ったことで情報や維持も楽に……

 平成2年式マツダユーノスロードスターVスペシャルをこよなく愛するのは、熊沢弘さん(55歳)。しかし購入直後は旧車ならではの苦労も味わったという。 「ユーノスロードスターに初めて乗ったのが20代の頃で、オープンにしたときの爽快感、自分の手足のように動かせる人馬一体感に感動。で、その思い出が忘れられず、5年前に当時のクルマに近いものを探し、モスグリーンのVスペシャルをネットで購入したんです。試乗もせずに現金25万円で。ところがいざ乗ってビックリ。クラッチがスムーズに繋がらない、シフトダウンがしにくい、屋根から水漏れがすると、散々……。結局、クラッチ交換、ミッションのオーバーホール、ラジエーター交換、ホロ補修で、購入価格をはるかに上回る修理費になってしまいました。最近では余裕も出てきて、ロールバーや内装をいじったりしています。週末はロードスターのサークルでツーリングしてます」  そして、「旧車乗りには信頼できるメカニックの存在が欠かせない」と説くのは川島剛さん(52歳)。愛車は昭和48年式ホンダ・ZハードトップGSSだ。
昭和の旧車28台が大集合

<昭和48年式 ホンダ・Z ハードトップGSS>「当時、水中メガネと呼ばれた特徴的なリアウインドーがお気に入りです。プラスチック製のため割れてることも多いのですが、このクルマは問題ありません」と川島剛さん

「昔からホンダ車に乗ってきましたが、子供の頃にプラモデルで作ったZにどうしても乗りたくて、中古ショップを経営している強みを生かし、業者オークションで探して買いました。このクルマが縁で知り合ったメカニックのおかげで、エンジンや足回りすべてに手を入れることができましたね」  そのエンジンはオートバイのピストンを使ってボアアップ。元ホンダのメカニックの手により、すべて組み直されている。  山形勉さん(47歳)の愛車は、スバル360ヤングSS。同車とは15年間の付き合いになるという。
昭和の旧車28台が大集合

<昭和43年式 スバル・360 ヤングSS>「今では貴重なメーターパネルやステアリングまで純正で残ってるのが自慢です。今後も改造せずに乗り続けていきたいですね」と山形勉さん

「初めは専門店でスタンダードのスバル360を購入したんです。でもどうしてもヤングSSが欲しくて、知り合いから15年前に譲ってもらいました。クラブに入ったことで情報量も増え、維持することも楽になりましたね。今では初期型の360も所有しています。旧車好きは同じ仲間を増やすことが大事。程度のいいクルマをショップより安く買えることもありますからね」  エンジンはクラブや知り合いの協力を得てフルオーバーホールしているために絶好調。今後は部品の確保ができるかどうかが問題だ。 ― 懐かしの旧車が大集合 ―
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