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2か月半の病気療養を経て「ぼっちぼち村」を再開した漫画家・市橋俊介、復活後も卑屈な恨み節は尽きず…

―[ぼっちぼち村]―

全国7人のファンの皆様、お待たせしました

 連載の打ち切りが続いていた崖っぷち漫画家・市橋俊介氏が、最後の挑戦として田舎暮らしで就農、そして自給自足に挑戦したエッセイ漫画「ぼっち村」。2013年にSPA!誌上で連載が始まり、度重なる農地の引っ越し、そして結婚を明かし、タイトルも「ぼっちぼち村」に変更して続いていた。  生真面目さが取り柄な作者故に、しっかり農作物の作成と連載を落とさないのが強みだったが……4月23日号で明かされた通り、市橋さんの体調、そして愛する妻にまで異変が!? 1か月の間の休養休載のはずだったが……、休載期間は2か月に及んだ。  そして本日発売7月9日号(7月2日売り)より連載再開! 市橋氏の体に何があったのか、今、真実が明らかになる。そこで連載再開を記念して、市橋氏にインタビューを行った。全国7名のファンは必読だ! ――まず、約2か月半の休載でしたが、現在の体調はいかがでしょうか? 市橋俊介氏(以下、市橋) お陰様でなんとか……という感じで、ぼっちぼちと少ない仕事にも復帰できています(お仕事は絶賛募集中です)。ただ大きな病気、手術になったので、色んな部分で無理はまだ出来ませんし、今後も基本的に無理は禁物だと言われてるので、やはりぼちぼちと生活を立て直している最中です。 ――休んでいる最中、心の支えになったものはありますか? 市橋 やはり妻……家族ですかね。「ぼっち村」から「ぼっちぼち村」へとリニューアルしましたが、今回ばかりは1人では乗り越えられなかったかも。あとは現「ぼっちぼち村」担当が、親身になって話を聞いてくれ、見舞いを申し出てくれたり、入院中もマメに連絡をくれたりと心強かったです。なんて言うと、売れない漫画家が長期休養になった危機感で、ゴマすってそうですが60%はマジです。 ――そもそも今回の脳の病気に気がついたキッカケは?  市橋 実は今回の休養の原因になった病気自体では、まだ何の症状も出ていませんでした。ボクは元々色んな頭痛持ちで、群発頭痛という、人類3大痛い病の1つにもなった事があります。半年以上前から、頭痛がちょっと酷くなって、診てもらったら……。ただ最初は他の病気、異常を告げられたんです。その時点では経過観察となり、3ヵ月後に診てもらったら、医者から「どうもオカシイ……」と。良くなるどころか悪化していて、このままじゃ“命に関わる”と……。 ――生命の危機……。 市橋 連載を続けたい気持ちもありましたが、ドクターストップがかかりました。しかも頭痛は今回の病気に関係なく、現在の退院後も残っています。な、なんなの……。 ――あの……、病気の原因はSPA!が無理をさせたからでしょうか? 市橋 はい。軟弱な売れない漫画家に、縁も所縁もない田舎に暮らさせて、更に農業をしろだなんて無茶苦茶だと思います。その上、ただ野菜を作るだけでなく儲けろとか……。農業従事者の過酷さを舐めているな、とずっと恨んでましたね。 ――……。 市橋 あとはこの数年間……、担当だった若手編集者どもが、まぁ~、絵に描いたような“全力ゆとり世代”。田舎暮らしや就農はもちろん、ボクにすら一切興味がない! 畑の手伝いは来ませんし、約束した電話にすら出ない感じで疲弊しましたからね。恐ろしいくらいの汚物扱い。やっと気にしてくれる新担当さんに代わりましたが、SPA!の担当が病気の原因なのは間違いないです! ……と言うと、売れない漫画家の逆恨みみたいですが60%はマジです。 ――……。 市橋 だけど一番は、ボクがバカ真面目に頑張り過ぎた、無理し過ぎたのかな……とは思っています。トラクターもないのに2000㎡の畑を人力で耕していたので、今思えばあれは自殺行為でした! ……。まぁ、でも、病気の原因は結局分からないらしいです。 ――……それ、SPA!のせいですか? 市橋 す、SPA!のせいですよ! ――今後、「ぼっちぼち村」、そして農作業はどうなるのでしょうか? 市橋 ……逆にボクが一番不安です。まず農作業は年内全面禁止です。今後は療養、経過観察、体力作りが基本になります。来年以降は「医師の判断待ち」になりますが、今後は農作業に過酷な作業は控えて、農作業するならばトラクターなどが必要になります。でも、ここまで6年間は農的田舎暮らしを続けてきて、全く畑が出来ないのも寂しい。だから医者と相談しながら無理のない範囲で、挑戦していきたいです。いずれにしても、ぼっちぼち村は期せずして転換期を迎えましたが、今後はあんまりシンドイばかりじゃない、田舎暮らしの楽しさを綴っていけたらなぁと思っております。 ――最後にファンに向けたメッセージをお願いします。 市橋 ん~……。そもそもファンが居るのか? 病気になった時も不安になりましたが、休載中に7人の読者から、励ましのメールやお手紙が届いたそうです! 中には「“ぼっち”を気取っていやくせに、嫁が居たのかよ」と呪詛系メールも届きましたが……。で、でも、皆様には、今後はより一層、色んな意味で厳しくなった「ぼっちぼち村」を、代わらずに応援、呪ってやって頂ければと思います! ボクのことを一切知らない人も、田舎暮らし難病サバイバーの今後に、ちょっとだけ注目して温かく見守ってくれれば有り難いです。頑張りすぎない程度に頑張りますので、宜しくお願いします! <取材・文/日刊SPA!取材班>
―[ぼっちぼち村]―
自称・崖っぷち漫画家。「敗北DNA」(KADOKAWA刊)、「漫画家失格」(双葉社刊)などモテない男や、生きづらい人間の群像漫画を主に描き、カルト的な人気を誇る。SPA!では'11年に「アラだらけ君」を連載後、田舎暮らしと農的生活を描く「ぼっちぼち村」を連載

ぼっちぼち村1

農業経験ゼロ、社交性ゼロ、才能ゼロの漫画家が田舎暮らしをはじめます!


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ぼっち村2

農業経験も人脈も根性も何も無い軟弱アラフォー男による田舎暮らしドキュメント漫画、それが「ぼっち村」


ぼっち村

男はたった一人で生きていけるのか?


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