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競走馬のセリはコミケを超える過酷さだった

レポジトリを見る

 この作業だけでもう倒れそうになるくらい大変なのですが、これから更に『レポジトリ』と呼ばれる競走馬の医療資料をチェックしなくてはいけません。  『レポジトリ』で見られるのは脚の骨のレントゲン写真や喉の内視鏡動画です。脚の骨に異常があると故障が起こりやすくなりますし、喉に異常があるとうまく呼吸ができないため、競走馬としてのパフォーマンスが落ちます。  ……とまあ偉そうに書いていますが、骨のレントゲンは素人ではまったくわかりませんので、詳しい人や会場にいる獣医さんに見てもらいます。私は先輩の馬主さんにお願いして見てもらいました。  喉はビデオを何十本も見まくっていれば、どうしようもないかどうか程度はわかるようになります。馬の鼻から内視鏡を通して、そこから喉に水をピュッとかけて、どういう反応をするかという映像を、とにかく延々と見ます。好きでなければやれないと思います。絵を練習する絵師さんってこういう心境なのでは…。

無料の昼飯をたらふく食べるはずが…

 段取りが悪いと、このあたりでもう昼飯の時間になっています。セリ会場の近くには飲食店の類がまったくないため、場内には北海道の名産品を集めた屋台がたくさん出ています。  この屋台、馬主は飲食無料! うまそうなメニューばかりで味も実際いいのですが……いかんせん時間がないので、優雅な昼食というわけにはいきません。  外がクソ暑いというのもあって、カレーやパン、あとは無料のお茶をもらってきて、ロビーで馬主仲間と相談しながら超高速で食うことが多いと思います。コミケのサークルスペースで弁当を食ってる風景を想像してもらえれば間違いないでしょう。次回はいよいよセリの様子です! ※文中掲載の写真は昨年のサマーセール、一昨年のオータムセールのものです。

★今週のシトリンちゃんコーナー★

 この記事のセリ市で買ってきたサウスヴィグラスの牝馬・シトリンちゃんですが、現在は北海道の育成牧場・ナンバーナインさんでデビューに向けてトレーニング中です。9月下旬に川崎競馬場に輸送し、まずは10月の能力試験通過を目指します。11月の開催でデビューできるといいなあ、といったところです。  馬体重は487kg、体高は159cm、胸囲は182cm、管囲は19cm。Twitterに写真をアップしたところ、名著「馬体は語る」の治郎丸敬之さんから「惚れ惚れするようなサウスヴィグラス産駒ですね!」とコメントをいただいて、走る前からメチャクチャ感動しています。乞うご期待!
氷河期世代ど真ん中の生まれ。馬主で占い師で大家で零細企業の経営者。副業と投資と占いで「普通の人でも馬を持てる!」ことを証明するべく奮闘中。占いは四柱推命・紫微斗数をメインでやっています。Twitter:@araichuu
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