人気が高くなれば、雨後の筍のように偽物が乱立するのは世の常だが、「Supreme」は大手リサーチ企業「SEMrush」の調査によれば、偽物がネットで一番検索されているブランドと認定されているようだ。あまりの人気ゆえ、偽物と知りつつも手にしたい人が少なくないのだろう。 　また、その人気に目をつけた韓国大手電子機器メーカーの「サムスン」が、2018年12月、Galaxy A8sの発表会において「Supreme」とのコラボを突如発表。しかしこの「Supreme」は、なんと本家ではなく、パクリ企業とも言われている「Supreme Italia」だったことが発覚、のちにコラボは解消が発表されたが、発表当時は大炎上してしまった。 　この「Supreme Italia」に対して、本家「Supreme」は裁判を起こし、最初の裁判には勝利したものの、続く別の裁判ではなんと「法的観点から2つのブランド間の混同やプロダクトにおける類似性は商標権侵害を実証するには不十分である」との理由からまさかの敗北。中国の上海などに2店舗も出店を許してしまった。結果的に数年で閉店したものの、にわかには信じられない事件だ……。 　――「Supreme」の爆発的人気は、良くも悪くも多くの騒動を生み出してしまっているようだ。しかし、元を正せば「Supreme」にはなんの落ち度もないわけで、ひとえに強烈な有名税と言えるかもしれない。これ以上の受難が起きないことを願うばかりだ……。＜文／A4studio＞