そば屋のカレーはなぜ「うまい」のか? 店主に聞くと…
5歳の頃からサスペンスドラマを嗜むフリーライター。餃子大好き27歳。 たまに写真も撮ります。
そんな鰹節のだしが魅力のそばよしだが、現在の味に到達するまでは何年も試行錯誤していたという。
「創業当初は近所の食堂の料理人がつくるカレーを出していて、そばつゆとかは入れていませんでした。とてもおいしかったのですが、なぜかあんまり売れなくて……。当時、鰹節を卸していたお店でカレーうどんが有名なお店があって。そこの大将につくり方を教えて欲しいとお願いして教えてもらったんです」
水は一切使わず、だしとそばつゆ、玉ねぎから出た水分だけ。そこに豚バラの脂身と旨味をプラスする。そしてスパイスの量などを何年も調整しながら、現在の味を完成させた。
実際に食べてみると、初めて食べたにもかかわらず、どこか懐かしいと感じた。幼い頃から慣れ親しんできただしやそばつゆの味。そして、また食べたいと思った。これが、そば屋のカレーを私たちが自然と「おいしい」と感じる秘訣なのだろう。
「鰹節卸し業の仲間が『悔しいけど牛丼チェーン店とかのカレーよりここが一番うまい!』といってくれたのが嬉しかったですね」
今では人気メニューのひとつになったカレーライス。今日もサラリーマンやOLの空っぽになった胃袋を喜ばせているのだった。<取材・文・撮影/星谷なな>1
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