銀座ホステスの生活がコロナで逼迫、その余波は家に寄生するヒモ男にも…
「水商売は死ねと言われているようなもの。店には役人、官僚もよく来ていましたよ。本当に腹がたつ」
いまや人通りがほとんどなくなってしまった天下の歓楽街、東京は銀座のクラブ嬢・花凛さん(仮名・20代)は、3月の後半以降、仕事が完全にゼロになってしまった。
新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、全国的に「夜の街」は休業や自粛を余儀なくされている。そこで働く女性、そして男性たちも苦境に追いやられ、その補償に関しても、政府は出し渋った末にやっと認めたが、具体案はいまだ示されていない。そしてその陰で、ひっそり休業、もしくは廃業に追い込まれた人々も……。
「私は家事手伝いでしたね、彼女の生活のバックアップをする、的な」
東京・品川区に住む斎藤真斗さん(仮名・20代)は、銀座のクラブ嬢宅に“居候”をしながら、この2年ほど生活してきた。朝起きると彼女のために朝食を作り、彼女が就寝すると日がな一日ゲーム三昧。
女性が出勤のために起床する18時には夕食の準備をし、彼女を送り出してまたゲーム。深夜1時ごろに就寝し、翌朝の彼女の帰宅を待つというライフスタイル。家事手伝いと本人は言い張るが、一般的にこのようなライフスタイルは「ヒモ」と呼ばれる。
「ゲームのプロになりたくて、彼女もそれを応援してくれていたんです。俺にも投資をしてくれていたんですよ、だからヒモじゃないです。ただ、コロナの影響で先月の頭から彼女の仕事が半分以下になって、2人で家にいると喧嘩とか口論とかめっちゃ多くなっちゃって……」(斎藤さん)
斎藤さんは、趣味の格闘技ゲームで「eスポーツ」のプロになることを夢見ていた。クラブ嬢の彼女とは、専門学校生時代に知り合って早4年。本人曰く、彼女も斎藤さんの夢を応援しているかのようではあるが……。
「全然違う、あいつ(斎藤さん)は超がつくヒモ男。一切働かずに、A子の稼ぎを浪費しまくってる。A子もA子で、自分が惚れて告白したっていう過去があるから、意地になって別れられないだけです。あいつを食わすためにクラブで働き出したって言ってたし。でも、仕事がなくなって、やっと気が付いたみたいですよ。あいつを追い出すしかないって」
こう話すのは斎藤さんの彼女・A子さんと同じクラブで働く蘭子さん(仮名・20代)。月60万円ほどの収入があったA子さんも、この騒動で3月の収入は四分の一程度になったという。
この苦境をなんとか乗り越えたいと、A子さんは斎藤さんに「働いてほしい」とうったえたらしいが……。
銀座クラブ嬢の生活がコロナで逼迫、ヒモ男は…
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