コンビニのレジ袋有料化で店員が混乱…まるでクイズ
―[42歳日雇い派遣男のリアル]―
7月1日からコンビニでプラスチック製レジ袋の有料化がスタートした。これはプラスチックごみ削減などに向けた取り組みで、容器包装リサイクル法の改正に伴い義務化されたものだ。
環境保全のためには素晴らしい取り組みなのかもしれないが、店員にとってはまったく歓迎できないことだった。レジのオペレーションがさらに面倒になってしまったのである。
僕は普段、日雇い派遣の仕事をしているが、1日だけのコンビニバイトを探せるアプリを使ってときおりコンビニのバイトをしていた。レジ袋の有料化が始まった7月1日も都内のある店舗で働いていたのだが……。
聞かねばならないセリフが増えて大変
お客さんの声が聞き取れない
特に今の時期はお客さんにあまり質問したくなかった。コロナ対策のビニールカーテンとマスクの二重の壁のせいで、声の小さいお客さんだと返答が聞き取れないのである。この日もこんなことがあった。
「レジ袋はご利用ですか?」
僕のその質問にお客さんは答えるのだが……。
「いりま……」
蚊の鳴くような声なので、そのあとが「す」なのか「せん」なのかわからなかった。
マスクをしているので唇の動きで読み取ることもできない。が、微かに首を横に動かしたように見えたのでおそらく「いりません」と答えたのだろうと判断。レジ袋不要のボタンをタッチして商品をそのまま渡した。お客さんはそのあとなにも言ってこなかったが、本当にそれで正解だったのかあまり自信はなかった。
もっとも聞き取りが難しいのはコーヒーのサイズである。以前、コーヒーの注文を受けたときのこと。
「ホットコーヒーのエ……」
「はい?」
サイズが聞き取れなかったので訊き返した。
「ホットコーヒーのエ……」
「はい?」
「ホットコーヒーのエ……」
僕は困り果ててしまった。ホットコーヒーのSなのか、Mなのか、それともLなのか、二度訊き返しても聞き取れない。さすがに三度訊き返すのも気が引けた。そこで3分の1の確率の一か八かでホットコーヒーのLのボタンをタッチした。すると、お客さんは少しキレ気味のはっきりとした口調でこう言う。
「ホットコーヒーのSです!」
はじめからその声量で言ってくれればよかったのに……。
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バイオレンスものや歴史ものの小説を書いてます。詳しくはTwitterのアカウント@kobayashiteijiで。趣味でYouTuberもやってます。YouTubeチャンネル「ていじの世界散歩」。100均グッズ研究家。
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