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コロナの勝ち組・マクドナルド、絶好調を支える2つの武器

「コロナで行きつけの東中野の居酒屋が潰れた」 「知り合いのイタリアンがクラウドファンディングCAMPFIREを始めたので支援した」  今年4~5月にかけて、そんな声を耳にしたことのある方も少なくないのではないでしょうか。緊急事態宣言が解除されてから一ヶ月が過ぎ、徐々に“新しい生活様式”が浸透してきた現在ですが、新型コロナウィルスの影響を最も強く受けた業界の一つが外食産業です。  多く飲食店が営業休止を余儀なくされ、ファミリーレストランの「ジョイフル」が200店舗の大量閉店を発表するなど、大手チェーン店が壊滅的な状況に陥るなか、“コロナ禍の希望”とも言えるほど一人勝ちしている飲食チェーン店があったのをご存知でしょうか。そう、マクドナルドです。  日本マクドナルドホールディングスは、コロナ禍において一人勝ちともいえる好業績を記録しています。2020年4月の前年同月比の売上高は、なんと6.5%の増加。5月も15.2%の増加という数字が出てきています。  つまり、マクドナルドは2019年よりも街から人がいなくなった2020年のほうが“儲かっていた”のです。  客数は20.7%減だったものの、客単価は45.3%増という驚異的な数字を叩き出し、株価も上場来高値を更新しています。なぜ、マクドナルドはコロナ時代に、売上高を伸ばすことができたのでしょうか。  Uber Eatsで注文が増えたから? いま、そう思ったあなた。それだけではマクドナルド好調の理由は半分しか説明できません。その答えをお出しするまで、お時間3分少々お待ち下さい。クルーの馬渕磨理子が、あなたのお席までお持ちして解説します。

株価まで絶好調の謎

 先ほど、マクドナルドの売上高が好調であることを紹介しましたが、それは株価も同様です。同社の株価は、今年3月以降、V字回復どころか上場来高値を更新する勢いです。  3月13日の4290円を安値として、5月14日には5600円まで回復し、6月15日には上場来高値を更新しています。なぜここまで同社に対する投資家の期待度は高いのでしょうか?

実は、コロナ前から盛り上がっていたマクドナルド

 現在、日本マクドナルドは、約95%の店舗が事前に注文・決済できる「アプリ」に対応しています。6月にはこのアプリを活用し、一部店舗で車に乗ったまま商品を受け取れるサービスを始めています。  客同士や従業員との接触をなるべく減らしながら利便性を両立する。コロナ禍において、偶然にもこのサービスの需要が高まったのです。

公式HPより

メニュー以上に力を入れた“注文方法”

 2019年12月期の決算説明会で、代表取締役社長兼CEOの日色保氏は、今後の強化ポイントは「デリバリー」と「スマホで注文・決済ができるアプリ」だと述べています。  具体的には「現在は自社のデリバリーとウーバーイーツーへの外部委託を行っているが、この部分の拡大を進めていくことで、自宅・オフィスなどの需要も積極的に取り込んでいく」(日色保氏)と述べています。  さらに、マクドナルドは、スマホアプリを使って注文・決済ができる「モバイルオーダー」を2020年1月末に全国展開を完了しています。「モバイルオーダー」は来店前にスマートフォンのアプリで商品のご注文を完了することができ、来店時にできたての商品をピックアップできるというもの。注文の際にゆっくりと時間をかけてメニューを選べ、店舗での注文の列に並ばずスピーディに商品を受け取れるなど利便性に優れた満足度の高いサービスです。  現在でこそ、店舗内の客数を減らすコロナ対策の文脈として理解されていますが、当時の目的は顧客に「快適な時間」を過ごしてもらうことを目的としたものでした。しかし、コロナ禍になり自宅で過ごす人が増えた結果、自宅にいながら家族みんなでメニューを見ながら選びアプリでオーダーする需要が増える結果となりました。これがマクドナルドの客単価があがった理由の一つです。
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コロナに負けない、ドライブスルー
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