更新日:2020年07月21日 14:31
お金

1等100万円、どう使いきる? PayPay×マイナポイントのキャンペーン

限られる用途

 二輪免許を所有する筆者の個人的な話をしてしまうと、100万円が手に入ったら400ccの新車を買いたいと思う。去年9月1日に発売のカワサキNinja 400の2020年度バージョンは、税込71万2800円のメーカー希望小売価格である。  だが、PayPayを導入しているモーターディーラーは皆無というわけではないが、殆ど見かけないのが現状だ。修理や備品購入にPayPayを使うというのならあり得るが、そもそもQRコード決済サービスは一回何十万円という規模の買い物に適応する設計ではない。  つまるところ、PayPayの100万円分ポイントはその使い道が限られているのだ。大手家電量販店で爆買い、という手段もできないわけではない。だが耐久消費財とは、それを買う本人が心底「今すぐこれが欲しい!」と思っていなければなかなか手が出ないものでもある。  その上、東京都では新型コロナウイルスの新規感染者が再び増加傾向にある。PayPayの残高をフル活用するためにどこか旅行へ出かけよう……ということも考えづらくなってしまった。  服に靴、腕時計などの衣類や装飾品を買うことはできるだろう。しかしこれも、上記のモーターディーラーと同じ理屈が当てはまる。ひとつ数十万円の高価格商品を取り扱うショップでPayPayを導入しているところは、決して多くはない。  もしこの記事を読んでいるあなたが100万円分のポイントに当選したとして、それを短期間のうちに使い切ることができたら、自称専門家の筆者などよりも遥かにPayPayに詳しくなるだろう。どこのショップでPayPayが導入されているか、より効率的な買い物の仕方はどのようなものか、それらを自ずと研究できるからだ。

PayPayの対極に立ったWAON

WAON

画像は、WAONの公式サイトより

 PayPayのキャンペーンと対極に位置するのは、WAONである。WAONは最大5000円分のマイナポイントとは別に、最大2000円分を追加するキャンペーンを実施している。  これは抽選ではないから、数千円分のポイントを確保しておきたい利用者にとってはかなり割のいい内容である。同時に、射幸性を排除しながら現実的な額のポイント還元に注力しているという点は高く評価するべきだろう。  目先の額面に踊らされず、自分のライフスタイルに合ったキャッシュレス決済銘柄を選択するのが最も賢い「紐付け先選び」かもしれない。<文/澤田真一>
ノンフィクション作家、Webライター。1984年10月11日生。東南アジア経済情報、最新テクノロジー、ガジェット関連記事を各メディアで執筆。ブログ『たまには澤田もエンターテイナー
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