更新日:2020年08月07日 20:30
ニュース

石油元売り5社のハイオクガソリン混合出荷、そもそもの問題点を聞く

社内の雰囲気は気にしていない

社員 きちんと情報を公開して真っ当にビジネスをしているところが評価され始めているのは、いい傾向だといえる。 「ハイオクガソリンは料金が高いですし、それ相応の性能が合ってしかるべきです。それなのに、買ったハイオクが本当にオクタン価が高いかどうか信用できないなんてあり得ないですね。ガソリンの値段は毎日更新されていますが、同じようにハイオクのオクタン価も毎日更新すべきです。その数値によって消費者はお金を払う価値があるかを判断できるようにすべき」  また今回の報道を受けて、大手石油メーカーに勤める若手社員にも話を聞いた。しかし、ここまで問題になっているにも関わらず、社内では大きな話題にはなっていないのだと言う。 「自分が所属する部署はガソリンの製造に直接関係していないのであまり騒動自体を把握していないし、上層部からの情報も降りてきていないのです。ですから社内全体でも特に話題にも上がらず、誰も気にしていない雰囲気があります。個人としても現石油連盟の会長が言っていたように、『自社の規定を守っていた』のだから問題ないだろうと思っていますね」  高給取りで寡占市場の石油メーカー社員の意見は冷たかった。だが、これを機に石油業界は悪しき慣習を捨てて生まれ変わってほしい。消費者目線に立ってひたむきに良い商品を提供していかなければ、代替エネルギーが開発された暁にはそっぽを向かれても致し方ないだろう。 国沢 光宏 1958年生まれ。ベストカーガイド編集部員を経て自動車評論家に。空気を全く読まず言いたいことを言い、書きたいことを書くのを信条としている。趣味はラリーに出場すること。 <取材・文/すずきおさむし>
1
2
おすすめ記事