仕事

介護業界、失業率悪化で人手不足は解消も…「深刻なトラブルが増える恐れ」

 ただでさえ高齢者が増える一方の日本。自治体が運営し利用料が比較的安価な特別養護老人ホームという選択肢もあるが、失業率10%時代には入所希望者がさらに増え、延々と待機せざるを得ない事態も発生する。 「そうなると誰かが在宅で面倒を見るしかないのですが、当然ながら子世代だって自分たちの生活で精いっぱい。失職して収入ゼロ・賃金が下がる人が増える時代でも、超高齢社会のなかで社会保障費負担は年々上昇していきます。  そんな状況下で、働き盛りの世代は親の負担のみならず自分たちの老後の資金まできっちりと貯めることが求められる……。失業者はおろか、働いている層でも親子ともども生活が立ち行かなくなる世帯が増えてしまう可能性は大いにあります」  介護難民や子世代に重くのしかかる介護負担など、コロナ以前から多くの問題点が指摘され続けてきた介護業界。失業率の高まりは、そうした問題の深刻さを大きく加速させてしまうのだ。 【太田差惠子氏】 介護・暮らしジャーナリスト。NPO法人パオッコ理事長。介護の現場での豊富な取材活動をもとに、高齢化社会の問題点の「暮らし」と「高齢者支援」の2つの視点から情報を発信 <取材・文/週刊SPA!編集部>
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