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コロナ感染疑いの34歳非正規女性「正社員は有休なのに私は解雇」

 新型コロナの影響が、過去に例のないスピードで拡大している。自粛、休業、感染リスク……今は全国民が何かしらの影響を受けている状況だが、なかでも大きな被害を受けているのが、以前からギリギリの暮らしを続けていた生活困窮者たちだ。元から脆弱だった生活基盤が、一気に崩壊しかけている。
コロナ貧困の絶望

小藪夏美さん(仮名・34歳)

コロナで痛感した正社員と非正規雇用との格差

「3月下旬のある日、起きたらのどの痛みと唾を飲み込むことができないくらいの息苦しさを覚えて。咳や微熱もあるので『まさか』と思ったんです。ひとまず職場に欠勤願いの電話をして、様子を見ようと思ったんですが……」  そう話すのは、関東地方郊外のベッドタウンで一人暮らしする小藪夏美さん(仮名・34歳)だ。現在はIT企業の非正規社員として働いている。ただ社員とはいえ給料は時給制で、手取り月収は20万円以下。貯金もままならない暮らしだが、「これといった趣味もないので、最低限の生活費でもなんとか暮らせていた」という。
コロナ貧困の絶望

2つ目の病院での診断内容。白血球の成人基準値(右の赤い手書きの%)と比べて異常値が見られ「医者からは感染の可能性があると言われた」という

 しかし、新型コロナの影響によって、そのバランスが崩れた。 「最初にかかりつけ医に診てもらうと、診断は喘息で薬を処方されましたが、服用してもまったくよくならなくて。その後も症状が続いたので、国が設けた相談窓口に電話したんです。全然つながらず、やっとつながっても、海外渡航歴や感染者との接触がないので検査はできないと。感染しやすそうな場所はずっと避けていたので、説得力がなかったんだと思います」  ただ、その後も状況は変わらず、37℃ほどの微熱が1週間続いた。そこで再度相談窓口に電話すると、今度は「別の病院でセカンドオピニオンを求めては」との対応が。訪ねた別の病院では採血、X線、CTなど一から検査をしたところ「リンパ球の数値と肺の影から新型コロナ感染の可能性がある」と伝えられたという。
コロナ貧困の絶望

小藪さんが現在、処方されている薬の数々。異常値が出てもPCR検査は受けられず「薬の種類だけが増えていった」という

「それなのに『自分で来院できるのだから重症ではない』と、PCR検査をする段階ではないと診断されてしまいました。結局は医療費がかかっただけで、倦怠感はずっととれないままです」
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正社員は有休なのに私は欠勤扱い
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年収100万円で生きる-格差都市・東京の肉声-

この問題を「自己責任論」で片づけてもいいのか――!?
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