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無料で食料をもらえるフードバンク、コロナ以降利用者が2倍に。食品争奪戦の未来が来る?

 コロナ禍の影響が深刻化している。4~6月期GDPの2次速報値は年率換算で戦後最悪の前期比マイナス28.1%を記録(内閣府発表)。もはや誰しも“失職”は他人事ではない。働き盛りの10人に1人が失業者となったとき、我々の生活はどう変化するのか?

失業率が10%になったら…フードバンクに早朝から並ぶことになる

[失業率10%]の恐怖

今年5月に神奈川県厚木市で行われた緊急のフードパントリー。3日間で679人に上る利用者が集まったという

 職を失い収入を絶たれたとしても、生きていくために必要不可欠なのが“食”だ。そのため、失業者増加による影響は食に関連する部分に真っ先に表れている。  安全に食べられる余剰食品を協力企業から集めて生活困窮者などに提供する活動を行っている「セカンドハーベスト・ジャパン」では、コロナ流行以降、利用希望者が2倍に急増したという。 「児童養護施設やDV被害者のシェルター施設などの団体から、食の支援が必要な個人まで、無償でサポートしています。利用者は非正規雇用でシフトが減ったひとり親家庭や失職した中高年、さらに若年層も増えている印象です」(認定NPO法人セカンドハーベスト・ジャパンの和間久美恵さん)  9月末までは、緊急対応として食品パッケージを手渡す形をとっており、利用者は1回1人あたり8~10㎏の食材を5回まで受け取れた。利用は、身分証明書を提示すれば、食の支援を必要とする人なら誰でも利用可能という。 [失業率10%]の恐怖

利用するシングルマザーの声

 小学校2年生の娘を持つシングルマザーの河出菜摘さん(仮名・32歳)もコロナ禍で利用を開始したひとりだ。 「パートのシフトを減らされ、家計が大赤字に。とはいえ子供の食事を3食作る必要があるので、こうしてお米やパスタなど、主食をもらえるのはありがたいですね」  失業率が10%を超え、さらに492万人もの労働者が働き先を失ったとき、今よりさらに食うに困る人々が出てしまうのは明らかだ。品薄になったマスクを求めるために開店前の薬局に並ぶ人の列のできたことも記憶に新しいが、今後は失業者が早朝からフードバンクの前に列をなし、我先にと食品を奪い合う光景が日常となりそうだ。 「協賛企業とパートナーシップを構築する形で支援の輪を広げる活動を随時行っておりますが、今後利用者が増えるということを考えれば、引き続き支援の拡大は必要不可欠だと考えています」
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年間10万人分を目指すが、80万人が失職したら…
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