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日本で新型コロナ対策はもう不要?「日本は集団免疫を獲得」説の中身

スウェーデンではマスクの着用は推奨されていない

 宮川医師によれば、禁止されていた50人以上の集会が10月から500人以上となるなど、規制が緩和され始めた。人々の外出は増え、街は賑わいを取り戻しつつある。  現在はバカンスシーズンなので、人々は自由に国内を旅行している。例年なら国外でバカンスを過ごす家族が多いが、今年は国外へ出かける家族はほとんどいないようだ。海外渡航は控えるべきとした勧告は、欧州連合(EU)圏内の一部の国に対しては解除され、国境を超えた移動が再開されたが、感染の再拡大はいまのところ見られないという。  公衆衛生庁発表の翌週、隣国ノルウェーが国境の一部を開放したところ、物価の高いノルウェーから大勢の買い物客がスウェーデンに殺到し、国営居酒屋にはノルウェー人の300mもの行列ができた。  テレビ局のインタビューに応じる人たちは、だれ一人マスクをしていない。マスクだらけの光景を見慣れた私に、それはとても新鮮に映った。スウェーデンではエビデンスがないという理由で、マスクの着用は推奨されていないのだ。<取材・文/岡田幹治>

注1) 宮坂昌之「「抗原検査」でスーパースプレッダーを検出せよ」(『文藝春秋』2020年8月号) 注2) 宮川絢子「スウェーデン式新型コロナ対策の「真実」」後編(メディカルトリビューン2020年8月5日、6日) 注3) 泉美木蘭「政策がナチュラルに無秩序な日本で、スウェーデンのコロナ対策を素直に見てみる」(幻冬舎Plus2020年8月5日) 注4) 武者リサーチ「ストラテジーブレティン(258号)」図表

【岡田幹治】 1940年生まれ。ジャーナリスト。朝日新聞社でワシントン特派員・論説委員、『週刊金曜日』編集長を経て、現在はフリーに。著書は『香害 そのニオイから身を守るには』(金曜日)、『ミツバチ大量死は警告する』(集英社)など
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