全身はキンキンに冷えているのに、体の芯はポッカポカ。すでにととのいつつある体を携え、この施設自慢の“アート浴”ゾーンへ。まずは『生命は結晶化した儚い夢』と題するアートプロダクトの前に、体を投げ出す。 　何十・何百もの光と水の渦が、上下に交錯していく。頭のなかは意識と無意識の間をいったりきたりしており、まさに絶賛ととのい中。そんな状態でこのアートワークをぼんやりと眺めていると、光はやがて視覚を超えて脳内に飛び込んできた。ト、トリップする～～！　持ってかれる～～!!　これは、今までの外気浴では絶対に味わえなかった「ととのいを超えたととのい」、“ととのいの向こう側”ともいえる未知なる快楽！　恐るべし、チームラボ!! 　さらに2セット目、3セット目もサウナ→冷水シャワーでととのえ、『空中浮揚』、『降り注ぐ雨の中で増殖する無量の生命』というふたつのアート浴も体験。淡い光を帯びた巨大な球体がゆっくりとバウンドする『空中浮揚』はそのタイトルが示す通り、見ているだけで体が浮揚するような感覚に陥り、草木が巨大モニターに咲き誇りまるで曼荼羅のように見える『降り注ぐ～』も、ととのいの向こう側へと筆者を誘っていった。 　百聞は一見に如かず――。頭と体がまだ体験したことのない、この不思議な安らぎと快感は「まずはやってみて」とお勧めするほかない。筆者は毎日サウナに行くような中毒者だが、ぶっちゃけ今年イチのととのいを得られた。 「こんな良い施設、オープンしたら混むに決まってます。記事配信やめますか」 　同行した編集が放った言葉なのだが、これこそ「TikTok チームラボリコネクト」施設の良さを雄弁に語っているかもしれない。 コロナ禍で疲弊しきった心と体に安寧と多好感を味わうなら、まさにうってつけ。極上のサウナ×アート浴で“ととのいの向こう側”を体感しよう。 取材・文／村橋ゴロー