中古ベンツの2年間の整備代は104万円。「高い」と思えないユーザー心理とは
―[腕時計投資家・斉藤由貴生]―
腕時計投資家の斉藤由貴生です。腕時計でもクルマでも、高級なモノをできるだけお得に楽しむことをモットーしている私ですが、2年ほど前、「お得に楽しむ」という難易度が高いクルマを買ってしまいました。
それこそが、メルセデス・ベンツのSクラス、W140なのですが、このクルマ、新車時からよく壊れることで有名。実際に乗っている人の体験談として、車検代で「100万円台は当たり前」なんて口コミが珍しくないわけですから、こんなモノを買ったら「お得に楽しむ」なんてかなり難しいといえるでしょう。
ですから私は、このW140というクルマに乗ってみたいと思いながらも、その維持費にビビり、十数年にわたって「本当は欲しいけれど我慢」といったことを続けていました。
このW140を買う前は、総額38万円で買ったセルシオに乗っていたわけですが、セルシオは新車の軽自動車を買うよりも安く乗るということが可能でした。実際、セルシオは全くといってよいほど壊れません。また、交換すべき消耗品も欧州車と比べて少ないため、お金がかからないわけです。
ちなみに、私はセルシオに約2年間乗っていたわけですが、その間にかかった維持費は約24万円でした。この24万円には、車検の法定費用の他、タイヤ代(ミシュラン)、ブレーキパッド交換、高価な洗浄式のATF交換などが含まれるわけですが、そういった緊急性の低い整備部分が17万円ということになります。24万円-17万円=7万円で、実際には約7万円ほどで2年間維持することが可能だったわけですが、17万円分の愛情整備を行っても、全部で24万円で済んだといえます。
このように、セルシオはケチらず整備したとしても、2年間で24万円で済んだわけですが、同じ2年間で、W140はどのぐらいかかってしまったのでしょう。
その答えは、、、なんと約104万円。やはり、W140の評判通りの整備代がかかったともいえるわけですが、その整備内容をこれからご紹介したいと思います。
アキュームレーター交換
1986年生まれ。日本初の腕時計投資家として、「腕時計投資新聞」で執筆。母方の祖父はチャコット創業者、父は医者という裕福な家庭に生まれるが幼少期に両親が離婚。中学1年生の頃より、企業のホームページ作成業務を個人で請負い収入を得る。それを元手に高級腕時計を購入。その頃、買った値段より高く売る腕時計投資を考案し、時計の売買で資金を増やしていく。高校卒業後は就職、5年間の社会人経験を経てから筑波大学情報学群情報メディア創成学類に入学。お金を使わず贅沢する「ドケチ快適」のプロ。腕時計は買った値段より高く売却、ロールスロイスは実質10万円で購入。著書に『腕時計投資のすすめ』(イカロス出版)と『もう新品は買うな!』がある
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