お金

借金500万円男が海物語で放った起死回生の一発

―[負け犬の遠吠え]―
ギャンブル狂で無職。なのに、借金総額は500万円以上。 それでも働きたくない。働かずに得たカネで、借金を全部返したい……。 「マニラのカジノで破滅」したnoteが人気を博したTwitter上の有名人「犬」が、夢が終わった後も続いてしまう人生のなかで、力なく吠え続ける当連載は50回目の節目を迎えました。  今回は、高校時代のお友達とパチンコに行って大勝ちしたお話です。

友達と集まるために必要なほんの少しの理由

友達 もう9年の付き合いになる友達の実家がなくなるということで、当時の友人達5人ほどで、久しぶりに湘南の近くまで行った。彼の親と面識があるかと言えばほとんど無いし、湘南にも思い入れはない。ただ、ほんの少しの「集まる理由」があって、30を目前にしてみんな少しずつ物足りない生活をしていた。  1時間電車に乗って、あまり思い入れのない駅に降りる。  初めて出会った19歳の頃、みんなフラフラしていた。パチ屋と雀荘を往復し、大学を留年したり辞めたりしながら毎日ラーメンを食っていた。19歳くらいというのは、働かなくても無敵だった。  女子高生が「ウチら最強」と思っていたなら、僕たちは「このまま人生もなんとかなるんだろうな」と思っていた。  それから9年、一生大学生だと思っていたアイツも、ずっと雀荘の店員をしていると思っていたアイツも、何やかんやで生活している。どういう経路で入ったのかわからないが大企業にいるヤツ、遊ばなくなってから心機一転大学生活に精を出し就活に成功したヤツ、バイトばっかりだけどなぜか遊ぶ金は確保しているヤツ。  人生は、意外と何とかなる。  久しぶりの再会を色濃くするために特別な昼食を、と話し合うが、結局ラーメンに落ち着く。  友人の家に行くと、母親が荷物の整理をしていたので、ゾロゾロと手伝いをする。年季の入った家具を外に出していた。学生の頃は誰かのために動く度に時給計算をしてはため息なんかをついていたが、この歳にもなってくると、そんな打算も無くなって満足感を得るようになる。一分一秒が惜しい時代はとっくに過ぎていた。 「なんでも言ってください!全部手伝うんで!」  我ながら、いい歳の取り方をしたのかもしれない。  高校を卒業してからの友達だから、卒業アルバムが出てきても興味が湧かない。記憶にない他人の思い出を捲りながら適当に笑う。家で寝てるよりは楽しい。

人生を体現するモノポリー

 部屋の隅を漁ると、ディズニー映画のVHSとモノポリーが出てきた。「友達の実家」には大体モノポリーが置いてあるが、今までちゃんとルールを把握している人間も、かつてモノポリーの思い出があった人間も見たことはない。  思うにモノポリーは、ある程度年季の入った家の中に紛れ込んでしまう、人の形をしていない座敷童なのだろう。  経年劣化で、さながら古書の風格さえ纏ったルールブックを見ながらモノポリーを遊んだら、その中で金がない3人が早々に破産した。3人とも途中まで金を大事に貯金してたが、早々に物件や土地に投資した連中が稼ぎ始めるのを見て慌てて買い出し、資本主義レースに乗り遅れてジリ貧になってしまった。  思えば3人全員が勉強も就職も遅いほうだった。現実から目を逸らし、ギリギリまで遊び、いよいよ周りの友達が遊んでくれなくなってから床に貼り付いた重い腰を上げるようなトロい生き方をしてきた。  モノポリーはかなりリアルなゲームだ。
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パチンコでも行く?の一言が……
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