借金500万円男が海物語で放った起死回生の一発
あの頃の思い出はラーメンと、麻雀と、パチンコくらいだった
「久々にパチンコでも行く?」
誰かが言った。金銭感覚だけが大人になって、みんなしばらくパチンコを打っていない。こんなに長い付き合いだというのに、あの頃の思い出はラーメンと、麻雀と、パチンコくらいだった。
28歳たちがぞろぞろとパチンコ屋に向かう。かつてはスロットの期待値稼働しか許さなかった連中が、金回りがよくなってから確率を捨てた。あの頃一日中パチンコ屋で奮闘していた姿はない。
「勝ったら高いメシでも食おうぜ」
「ノリ打ちにする?」
「一人いくらまでにする?」
「2、かなあ」
「まあ、そんくらいだろうな」
最後は僕のセリフだったが、ここで心臓を掴まれた気持ちになった。2万!? ちょ、ちょ、ちょっと待ってくれよ。僕はまだ借金が400万近くある。財布に入っているのは1万円札と、13枚の1000円札。4000円で終わる単発底辺バイトを繰り返している証拠だ。
ここまでずっと「なんやかんや生きている28歳」の感じを出してきたが、僕に関してはなんやもかんやもない。ギリギリのラインなんかとうに割っていて、全部諦めているだけだ。こいつらみたいに就職をしているワケでもない。
だが、こんなクズだからこそ一番仲のいい友達に張らなくていい見栄を張る。彼らの前では「楽天家で面白い俺」でいたかった。それ故の見栄だ。どれだけ金が無かろうと、友達と久しぶりに行くパチンコで2万円を惜しむ人間にはなりたくなかった。
「正直4パチじゃもう興奮しないよな。俺たちはカジノを知っちゃったし」
「だよな〜」
ここで逃げたら芯の芯までダサくなってしまう。もう自分を認められるのは自分だけなのだ。
「適当に打ってくるわ、化物語とか。」
パチンコに勝てる台なんてない。パチンコを打つという選択は純粋な運試しでしかなかった。ただ、早く覚悟を決めるために目についた台に座る。
「忍・・・!」
P<物語>セカンドシーズン。スペックも演出も知らないまま、2万円が吸い込まれた。台に失礼な態度で臨んだのだから当然の報いだろう。尻の間が汗でびちゃびちゃになる。残金は3000円。おしまいだ。
お座り一発に救われる
―[負け犬の遠吠え]―
フィリピンのカジノで1万円が700万円になった経験からカジノにドはまり。その後仕事を辞めて、全財産をかけてカジノに乗り込んだが、そこで大負け。全財産を失い借金まみれに。その後は職を転々としつつ、総額500万円にもなる借金を返す日々。Twitter、noteでカジノですべてを失った経験や、日々のギャンブル遊びについて情報を発信している。
Twitter→@slave_of_girls
note→ギャンブル依存症
Youtube→賭博狂の詩 1
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