僕は室内では裸足、外出時にはこれらのギアを活用することで、これまで考えたこともなかった「踵からではなく足指から着地する正しい歩行」の訓練をしています。 　ただ歩くことを訓練と呼ぶのは大げさに聞こえるかも知れませんが、試しにスキナーズで木の根や岩などで凸凹した地面を歩いてみてください。僕は最近ようやく慣れてきたけれど、長らく肥満で移動はほぼ車だったツケなのでしょう、最初は足裏が痛くて歩けず、それでも小一時間ほど訓練してみたら刺激が強すぎて嘔吐してしまったほどです。 　フォロワーさんの中には中足骨を捻挫してしまった人もいます。肥満が解消されたからといっても、中年が急に激しい運動をし始めたり、身体機能を過信することは非常に危険です。 　もうひとつ、日常生活のルーティーンとして毎日続けているのが、「寒冷負荷」としての水風呂。恒温動物である人間は、環境温度に敏感に反応して深部体温をコントロールしています。そこで重要になるのが、ベージュ脂肪細胞。この細胞は寒さに応じて熱を生み出し、体温を維持しようとします。 　コロナ禍で平熱が高い人は免疫機能も高いという話を聞いた人も多いと思いますが、あえて寒い環境に体を晒すことで細胞に刺激を与えることが重要なのです。 　これは「衣」と「住」に関連していますが、ダウンジャケットの機能向上で完全に防寒し、年中エアコンの効いた部屋で過ごす現代人に冷え性が多いのは、体温を上げる「体内ヒーターのスイッチ」が錆びついている状態だということ。 　水風呂や冷水シャワーが自律神経を整えることはよく知られていることですが、実は肥満の防止、健康長寿の観点からも有効です。 　僕は自宅でも毎日水風呂に入りますし、サウナを利用するときは、サウナに8分、水風呂に2分繰り返し入るようにしています。ここ数年、ビジネスマンの間でサウナがブームになっているようですが、まさに我が意を得たり。ぜひ「整った～！」以上の効果も実感してもらいたいですね。 　断糖高脂質食、裸足に近い歩行を実現するスキナーズやワラーチ、水風呂……。ひとつひとつを取り上げればバラバラに見えるかもしれない。けど、僕が実践する「金森式」は人類学をベースにしたライフスタイル全般へのアプローチなのです。 　次週は、読者からも疑問の多い金森式に欠かせないサプリ活用について紹介したいと思います。