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「酒提供の自粛」相次ぐ解除で商店街が“酒リンピック”状態。地元民から嘆きの声

宣言解除前に自主的に酒提供を解除する飲食店が急増

乾杯 緊急事態宣言の期限とされる6月20日まであと残りわずか。だが、緊急事態宣言解除を待たず、「酒提供の自粛」を解除する飲食店が全国的に増えているようだ。飲食店の自主的な宣言解除ともとれるその行動がトラブルを引き起こしている地域もある。情報提供を元に、記者は都内のある商店街へ向かった。  やってきた商店街は100mほどの長さに渡り、飲食店などが軒を連ねるごくごく普通の商店街だ。地元住民によれば、5月までは要請に応じ、酒類提供をしない店がほとんどだったが、6月に入って痺れを切らし、自主的に解禁した店が増えたという。 「ここの商店街にはチェーン店も含めて20軒近い飲食店があるんですが、その内の一軒の飲食店が解禁したことで、他の店が続々と解禁していったんです。それまでは店先に『アルコールは提供していません』って書かれた看板を出していたのに、今では『お酒飲めます』という看板を堂々と出しています」(地元住民男性)

競うように酒を出す“酒リンピック”状態

酒提供

お酒を提供していたお店の看板。コチラの店のインスタでは、お酒を提供する旨が紹介文に書かれていた。また、別の店のインスタでは店内で乾杯する常連客の写真などが掲載されている

 記者が訪れたのは日曜日の16時過ぎ。夜の営業ができないためなのか、早めから開けた店が多く、覗くとどこも皆、グラスを片手に陽気な顔をした酔客で溢れている。確かに看板には「お酒提供します」とストレートに書く店や、「通常営業中」と書いてそれとなく匂わせる店もある。前出の地元住民男性と一緒に歩きながら話を聞いた。 「6月に入ってから、まるで申し合わせたかのように酒提供を解禁した店が増えましたね。『当店では飲酒できます』と書かれた看板を掲げる店だけでなく、それまでやっていなかった飲み放題やハッピーアワーを謳う店まで出てきてビックリしました。我先にと競っているようにも感じられます。もう、“酒リンピック”状態ですよ。営業時間が夜8時までに要請されていることにより、昼から開けることになった居酒屋は、結果的に昼飲みができるようになっています。  飲み屋さんと仲がいい地元の人に聞いたら、酒提供解禁情報がSNSに出回り、酒を飲むためにわざわざやってくる人が増えたという話も聞きます。土日の夕方には顔を真っ赤にし、フラフラと歩くおじさんや大声で騒ぐ若者もいて、あんまりガラがよくないんです。お店の中は禁煙なので、店の軒下や路上でタバコを吸う人も多く、吸い殻をポイ捨てする若者もいます」  確かに店の軒下にジョッキを持って出てきてタバコを吸いながら話す客の姿はそこら中で目にすることができる。緊急事態宣言下において、こうした状況になってしまっていることに眉をひそめる近隣住民は多いという。客引きをしている居酒屋の店員にそれとなく話を聞いた。 記者:お酒、もう飲めるんですか? 店員:はい! ウチは感染症対策しっかりしてますから。食事してるとき以外はマスク着用でお願いしますね! 記者:でも、まだ本当はダメですよね。怒られたりしないんですか? 店員:そうっすね。他のお店も出してますしね(※歯切れが悪い口調で)。(苦情の)電話があったこともあるみたいですけどね……。お客さん、ひょっとして都の職員の方ですか? 記者:いやいや違いますよ。みんなあんまりにも普通に飲んでるからビックリしちゃって  根掘り葉掘り聞く記者に、店員はあからさまに不審な顔をして店の中に入ってしまった。ただ、店員によれば、この商店街で営業する個人経営規模の飲食店の半数以上が酒を提供しているという。
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地元からは怒りの声も……
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